4.0
心優しく健気な主人公に涙
ヨーロッパのエストニアを舞台にした情緒あふれる作品です。
アルファで貴族のギルバートとオメガで雑貨&カフェの店主の真雪は、身分の違いとギルバートの事故のせいで仲を引き裂かれます。
ギルバートは記憶喪失になり真雪のことを忘れてしまい、産まれた子供はギルバートの父親である伯爵に取り上げられてしまいます。
二度と会うことは叶わなくても遠くから2人の幸せを祈る真雪。
息子・ルウミの誕生日に毎年シナモンロールとお菓子を焼いてひっそりと1人で祝う姿に泣けちゃって…
数年後、伯爵から白血病のルウミに血液の提供を求められ、対価として2人の側で働くことを望みます。
あらすじを読んで、優しいギルバートと可愛いルウミが真雪のことをだんだん愛する様になるのね、ふむふむ…と思っていたのですが、ギルバート、結婚しちゃってて奥さんいるし!
そしてルウミは乱暴で「オメガなんて人じゃない」なんて言う様なカワイクない子に育ってるしで私めっちゃショックでした。
ルウミの態度は母親(とされている)メアリーのせいだし、本当は優しい子ではあるのですが。
それにギルバートとメアリーも形だけの夫婦とは言え、私は不倫は嫌いです。
メアリーは傲慢だし性格も良くないけれど、夫にも本当に好きな人にも別に愛する人がいるという可哀想な人ではあります。
でもなんと言っても一番傲慢で身勝手なのは伯爵。
この人のせいでみんなが不幸を背負い込む羽目になったんですから。
ラストは幸せが溢れていて微笑ましいですが、伯爵までが幸せってなんか納得いかないわ。
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