【ネタバレあり】[小説]復讐者は花嫁に跪くのレビューと感想

さすがです！にこさん！

多分最新作から読みました。すごく好きになって過去の作品を読み漁っています。
何が良いって、結構強烈なんです。色々と。逆にしんせんです。

主役のどちらか、もしくは両方に暗い背景があることが多いです。その背景が、この作品は深かったと思います。そして、子供の頃に強烈に惹かれ合うことがある。しかし今回はもう、親世代の怨恨のせいで随分回り道をした2人でした。

ヒーローがクズではないけど、復讐に縛られて、でもどうしようも無くヒロインに惹かれててひどいことしちゃうけど、王太子から横取りした手腕はグッジョブです。ヒロインは無垢で聖女のように置かれた環境に耐えます。
ひーろーと結婚して侍女たちにとんでもないいじめを受けてた事は憤慨する！ヒーローは徐々に自分の不甲斐なさを責めますが、執事よ！ちゃんと監督しろよ！
兄弟だったのはびっくりしたよ。

ラストは甘々です。2人とも過去に囚われず、幸せになってよかった。

かなりのボリューム

復讐したい相手の娘を愛してしまった的な、割とベターなストーリーではありましたが、かなりのボリュームで満足です。個人的にイラストも物語に合っていたと思います。ただ、登場人物がかなり多く、たまに「ん？誰？」ってなる事がありました笑
あと、仕様なのかな？小説の文字がかなり詰まっていて読むのに苦労してしました。(私の端末の問題かもしれません。設定で変えられるのかな？)
後半は一気に読み進めてしまいました。購入してよかったです。

ヒロインはヒーローの親の仇で、復讐のために近づいたけれど、どうしようもなく惹かれてしまう…という、このジャンルでよくある設定。こういうのって、いくら二人の間に愛があるとはいえヒロインは引け目を感じて何だかんだ遠慮してしまうのではないかと思っているのですが（もちろんそこがイイという見方もあるのだけど）、この作品では、実は先に裏切ったのはヒーローが尊敬していた父の方であったと明かされ、ヒロインが二人で幸せになることに納得するのに説得力があります。

素晴らしいお話

ヒロインが健気で、話の流れが本当に秀逸。よくあるTL小説のもうエロシーンを出すためだけに無理やりこの展開ねじ込みました、みたいなトンデモ設定が全くないし、2人が結ばれたシーンは本当に良かったなぁって心から思えました。しかし王太子がもっと嫌な奴じゃないとあんなに感情ひん曲がった女をあてがわれたのに報われない。笑

重厚なストーリー

復讐に燃えるヒーローとその動機になる事件、伏線、召使いたちの心理描写に至るまで細やかに描かれ、ヒロインの高潔な愛情にも惹かれる作品で一気に読みました！エッチ描写も濃厚。読み終えたときは王太子の幸せを願ってしまいました。

この作家さんの作品の中で個人的には一番好きな作品。

ヒロインが一途でいじらしくて切ないシーンもありますが、ハッピーエンドなので安心して読めます。
内容が濃いので読んで後悔はしないと思います。

期待が大きすぎた

高評価ぎ多かったので、思っていたより糖度が少なかったです。気持ちが通じ合うまでのヒーローの態度も悪すぎでしたし、気持ちの切り替わりがどうも無理矢理すぎてモヤっとしました。

何度も読んでいる話です。復讐のためにヒロインに近づいたヒーロー。復讐ではなく愛していました。泣けます。

表紙の絵がきれいで購入しました
ヒロインの健気さにきゅんきゅんしました…。

最初は辛く当たるヒーローですが最後はしっかり溺愛で読み終わりにスッキリしました

復讐を誓った相手の娘と知らず恋に落ちてしまったヒロインを一時は憎むもののどうしても愛してしまったヒーローと純粋すぎる ヒロインが心を通わせていくさまが本当に丁寧にかかれています。
そこは気づくでしょ！というような周りの嫌がらせにも自分が悪いと自分を責めてしまうヒロインを少し歯がゆく思っていましたが、あまりに突き抜けたいい人っぷりに最終的にはただただ応援してしまいました。
表紙の絵がとても素敵で購入したのですが、挿し絵は雑な気がしてそこは残念でした。