5.0
HSPの人にもオススメな作品!
私の目には、主人公の真波は、極度の内向的HSPに映りました。
そしてその主人公を取り巻く主人公サイドのキャラクターたちは、
人の気や前世をはじめ、透視の出来る強い霊視力を持つおじいちゃん(善治)。
そしてその善治と、かつての前世で懺悔や悔恨を残して死に別れ、現世にて再び師弟として巡り会った小笠原さん。
そして何より、純粋な魂と高次の波動で全てを優しく俯瞰し、主人公を一途に想う、太陽神のような斎さん。
どのキャラも見事に濃く、重要で、そして尊いです。
こんな素敵な作品、出会ったことないです。
美しい絵や繊細なタッチ、細かい心理描写、その随所随所に深く感銘を受け、キャラクターたちから多くを学び、気付かされ、心の深いところでしか味わえない大切な感情を沢山与えてもらえる。
作品の中で、真波が斎さんから『描くために生まれてきた人だと思いました』と言われるシーンがありますが、
それはこの作品を生み出した先生ご本人にも言えることだと思いました。
私もHSPなので、真波と尊のゴタゴタのシーンでは、真波の心理的な苦しみが痛いほど伝わって吐きそうになります。本気でこめかみが痛くなって胃が重くなります。
ですが、その分、真波が上を向くと同じように救われ、真波が強くなると心から応援したくなります。
私は元々真波のような内向的HSPでしたが、苦しみ抜いて乗り越え、環境的な変化も相まって外交的HSPになりました。
元々のセンサーは真波と同じく敏感なのでしんどい時もありますが、今ではそれを『入ってくる情報を選び取ることが出来ない以上、それをどう受け止めるかは自分のマインド次第だ』と捉えられるようになり、それは真波の過去作の主人公(杏)と似た境地かなと感じます。
この作品の主要人物たちは、現実世界に実在する人間と何ら変わらないなと感じます。それは本当に真意としての意味で、マンガだからと脚色されている部分や、悪い意味での“マンガらしく逸脱した考え方”が無いというところで、現実により近く感じます。
ちなみに私の近い知り合いに、善治と全く同じ能力を持つおじさんがいます。
真波のHSP具合だけでなく、そういう部分でも、この作品は私にとってはとてもリアリティのあるものです。
紙でも買います。この先何年経っても、きっとこの作品は読み続けます。そのくらい深くて尊く、そして大好きです。
完結が楽しみです。
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