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まんがグリム童話 くずれる牡丹~闇の淫花抄~の投稿まとめ

作品レビュー レビュー229件

お役立ちレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    しぼむ朝顔 泣きました。

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    魔木子さんの漫画は「うらめしや」が1番好きですが、それは長編の話で、短編は「しぼむ朝顔」が1番好きです。
    戦後の日本を体を売ってでも生き抜く女性を描いた魔木子作品は多いですが、しぼむ朝顔では、戦争で同じく傷付いた青年も描かれています。生き残って復員した特攻隊員の若者は、みんなが「生き残った!良かった!生きよう!」ではなく、「生き残ってしまった。仲間に申し訳ない。無様だ。死にたい。」と思う者もいた。戦時中の洗脳。
    恋愛だけでなく、生きるというテーマが盛り込まれた良い短編です。

    • 3
  2. 評価:5.000 5.0

    タイトルの言葉選びの秀逸さに

    ネタバレ レビューを表示する

    しびれました。
    それぞれの花の枯れる様を表す美しい日本語です。
    それでも、そんなキャラクターに悲劇や悲恋を感じても、不幸にはならなかったと思わせられるストーリーこそ、魔木子ワールドの真骨頂だと、納得しました。

    「散る桜」のさくらと義父は一番根っこにどんな人間より純粋な思いで繋がっていたように思います。それこそ、「愛」とか「絆」なんて言葉が薄っぺらく感じられるくらいに。しかし、お互いに対して歪んだ形でしか表現できなかった分、どうあがいても、幸せに成就させることはできなかったと思います。
    史郎のような常識ある価値観を持つ普通の人間には、さくらの愛情は受け止められなかったんでしょう。
    去っていくさくらを何もいわずに見送ったところに、史郎の精一杯の恋情があったのだと思いました。
    「しぼむ朝顔」清涼剤の役割を果たした作品でした。
    みどりの掴んだ幸せにほっとしました。
    そしてなにより、特攻隊で生き残った復員兵のリアルを感じました。
    特攻隊は「靖国で会おう」を表向きの合い言葉に爆弾抱えて散っていくことしかできなかった軍隊です。特攻兵に限らず、生き残った自分を後悔して戦後を生きた復員兵は、戦争のない現代日本では考えられないくらい多かったらしいと聞いたことがあります。
    みどりのどんなことをしても、未来にある幸せを信じて生き抜く姿は、戦後の復興を支えた原動力のように思えてなりません。
    「崩れる牡丹」は、本物の悲劇だと思いました。
    身分がものをいう大正時代に、裏社会の汚れ仕事を引き受けることによってなりあがった関と、混血で八方塞がりの元華族の娘牡丹が出会った、ありとあらゆる人間の業を集めたような牡丹倶楽部。どこから切り取っても生きて育むことはできなかった恋だと思います。それでも、牡丹の望みを叶えるための道行きは、二人このうえもなく幸せだったと思います。
    誰もがおもう幸せに背を向ける形になりますし、現代の価値観と照らし合わせても、さくらと牡丹の幸せを支持できる人は少ないと思います。それでも、このラストが幸せだと力強く感じられる、良作だと心から思います。

    • 1

最新のレビュー

  1. 評価:1.000 1.0

    これも同シリーズ他作品と同じ、グリム童話とはなんの関係もないレディコミです。
    気持ち悪い。
    どんな人が飽きもせず読んでるんだろう。

    • 0
  2. 評価:4.000 4.0

    親子関係が…

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    怖い話ですね。まだ全部読んでいませんが、ひどい父親というのはいつの時代にも居るもんですね…
    主人公が幸せになれれば良いなあ

    by みおp
    • 0

各話のコメント コメント85件

いいね が多いコメント

  1. 008話

    散る桜 後編(4)

    評価:2.000

    2022/02/04 8:59

    桜さんは、酒屋の若旦那と幸せになってほしかった。

    by わさぁたさん

    • 1
  2. 005話

    散る桜 後編(1)

    評価:5.000

    2024/05/17 12:40 NEW

    まさかこの親子は他にもヤバい事に手を染めてるのか?

    by 尾崎雪穂さん

    • 0