5.0
夫からしたら無視、妻からしたら我慢
広告で気になって10話一気読みしてしまいました。子供は居ませんが自分たち夫婦と重なるところが多く、読んでいて苦しくなるところもありましたがハッピーエンド?にまとまって良かったです。
"私はあなたのママじゃない"
すごくよく分かります。全くの赤の他人同士がひとつ屋根の下で暮らすなんて、生活面でも価値観の違いで一方が嫌な思いをするなんて想定内の話。でも不思議なことに結婚しないと分からないんですよね。お互い結婚して油断するんですかね?
子供の居ない我が家でも
「大人なんだから自分のことは自分でやってよ」
「食べこぼさないように工夫してよ」
「使ったものは元に戻してよ」
まるで夫が子どものように私もママ化してますね…言われた側はなんで指図されなきゃいけないんだって気を悪くするのも分かってますし、本当は言いたくないんです。
言い方が悪かったかな?と反省して言い方を変えたって、数十年ソレで生きてきた大人の行動・考えを変えるなんて無理に等しい。
じゃあどうするかっていうと、気にしないようにする・目に入れないようにする、そうなると黙るしかないんです。嫌だなという気持ちをグッと堪えて視界に入れないように、黙り続けるしかないんです。それでも役所に婚姻届を出した夫婦ですから生活は続くんです。ここですぐ「離婚すれば?」と思う方は夫婦とカップルの違いが分からないんだと思います。子どもが居る家庭なら尚更そんなにすぐくっついたり別れられたりするものでは無いんです。
そして子供にはこうなって欲しくないと思うと、変わらない旦那より子供に手をかけて耳を傾けてあげるのは当然の事。赤の他人より血の繋がった我が子への責任感の方が大きいでしょう?
的外れでも歩み寄ろうとする旦那さんにも「頑張れまだ巻き返せる」と思いながら、この人に何を期待してもダメだと諦めてしまった奥さんにも「その気持ちわかる」という漫画でした。
こういう家庭って実は結構多いと思います。この漫画の奥さんの行動は、世の夫からしたら無視に見えて、世の妻からしたら我慢に見えるかな。
「子供たちが大きくなったら」というタイムリミットまでに修復できた夫婦、修復できなかった夫婦、どちらも描かれていて10話完結ながら引き込まれる作品でした。
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