5.0
連載第1話を読んだ当時、「青年誌にゲイカップルの話?!」と、びっくりしたことを覚えています。
淡々と日常が繰り広げられる中で、そこに主人公ふたりのゲイとしての様々な葛藤や相手・家族・周囲との関係性といったドラマがサラッと加わり、それも時とともに変化していく。
例えば、恋人同士で連れ立って近所に買い物にいく、そんな他愛ないこともできなかったのが、シロさんの心境変化で変わっていく。でも職場では公表しないところは変わらず、とか。
ゲイかどうかは関係ないような出来事も、いろいろ起こります。主人公ふたりだけでなく周りの人たちにも、しっかりと時は流れ、変化していきます。どんなひとにも、そのひとのドラマがある。
本当に、この世界のどこかにシロさんとケンジが生きているような気がしてきます。
そして、日常生活としての料理が絡んでくる。
この、料理が「日々の生活の中での料理」だというところが、なにより素晴らしい。
それと、シロさんは「ゲイ界隈では非モテ」という点、なかなか興味深いです。
とりあえず、老後に備えてメタボ対策に気を遣い貯蓄に励むところは、見習わなければ(苦笑
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