5.0
能ある鷹は爪を隠すヤクザ
昼間はダメ社員、夜は組長のドン。ヤクザとしての最高の資質を備えていると母に言われ育ったドンと、本当はヤクザの世界から足を洗ってカタギになりたい3代目。その他登場人物も個性的で話がいつまでたっても飽きない。昼間のサラリーマンの出世はさっぱりだが、はからずも夜のヤクザのストーリーはどんどん壮大になっていき、関西の組との抗争、チャイニーズマフィアとの抗争、イタリアマフィアとの共闘、そしてアメリカギャングの登場 と、話を追うごとに強大な敵がでてくる。現実問題、反社取締が厳しくなった平成、令和の時代ではヤクザがカタギの仕事をしているなんてありえないが、昭和の名作としてとても読み応えのある内容だと思う。
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