【ネタバレあり】春夏秋冬Daysのレビューと感想（4ページ目）

揺れる恋愛模様が描かれていて面白かったです。結婚生活、恋愛、その狭間で揺れる主人公の葛藤が面白かったです。

いいお話でした

主人公の芳乃は、優しい夫と可愛い娘がいて絵に書いたような幸せな家庭の主婦。
だけど、偶然会った高校時代の男友達と一緒に居た玉城くんに惹かれていきます。
こんなに素敵な家庭があるのに不倫しちゃうの？と最初はハラハラしながら読んでましたが、好きだと自覚しても、最後の一線は決して越えませんでした。

見方によっては、自己中と言える行動もありましたが、好きな人に向かっていく気持ちと現実を思う気持ちに揺らぐ姿は切なかった。
全く違う性格の友達の辛辣な意見や、心に響く場面もよくありついつい感情移入。

お互いに思いを残しプラトニックのまま別れ、芳乃は家庭に戻り、玉城くんは違う幸せを手に入れますが、最後まで、あの時違う選択をしていたら？と、誰もが一度は思ったことがある感情を残してます。

素敵なお話でしたし読後感も悪くないのですが、心が弱ってる時には読み返せないかも？

切ない

主人公たちと同じ年代でなおかつ主人公と同じような境遇だからか、共感できる部分が多すぎて震えました。

様々な境遇の女友達の心理描写や、これまでの人生の分岐点を思い出す場面、そして主人公の心の葛藤…どれもがとてもリアルかつ丁寧に描かれていて、まるで自分自身が投影されているかのような物語でした。

ただ、メインの話が不倫なのでダメな人にはダメかもしれませんが(私自身不倫は絶対反対)、物語の中でならアリかなと思わせる内容でした。終盤、別れが近づくにつれ胸が張り裂けそうなほど切ない気持ちになり、思わず涙がこぼれます。。
もし来世で出会えたならば、来世では必ず結ばれますように…と2人の幸せを願わずにはいられませんでした。(サトくんごめんなさい)

最後までプラトニックな関係を保った2人ですが、だからこそいい思い出のまま、読後感もよいのだと思います。

でも10年後の再会シーンはなんだかあっさりしすぎていて少し物足りなさを感じてしまいました(^^;かといってどうなっていたら満足したのかと言われたら答えられないのですが；

なんというか、ひっそりと心の中に鍵をかけてしまっておきたい、そんな物語です。

素敵な作品です

結婚して幸せだと思っていても他の人に惹かれてしまう気持ち、それに対する罪悪感と葛藤がリアルでよく伝わってきました。
また、過去の自分に重ねつつ、主人公の気持ちにとても共感してしまいました。
理性で好きという言葉を飲み込む…もう、何も言えません。。
最後の話を読み終えて何度も頭の中でリフレインしてしまいました。
久しぶりに心かき乱された素敵な作品でした。

ドキッとします

この主人公と同じく円満な家庭の主婦の私にとって、こんな刺激的な恋にもうドキドキがとまりません。元々藤末さくらさんの作品が大好きなので待ってましたという感じです。越えちゃいけない一線を越えるか留まるか悩む気持ちがすごく分かります。面白いけど切ない。