【ネタバレあり】[小説]国王陛下とウェスラーの娘のレビューと感想

しっかりしたヒロイン

基本的にヒロインは、可愛らしくお淑やかで守られる存在ですが、この作品のヒロインはしっかりしていて、女性らしからぬ考えや物事の捉え方をしています。
だからといって勝気な性格なわけでもなく、しっかりして頼れる仕事熱心なヒロインで好感が持てました。
王様であるヒーローと、ちゃんと助け合っていけるようなヒロインで、いいバランスだと思います。

話の流れもわかりやすくて、さらっとしていますが軽すぎず読みごたえがありました。
エロ要素は少なめなストーリー重視です。

最後、できれば皇太后様への報告シーンがあればよかったなぁ…と個人的に思いました。

一気に読んでしまう

正直そこまで期待なく購入しました。
ところが、
読み進めていくほどのめり込んでいくストーリーや
ヒロインの聡明さや健気さ、強さにとてもとても引き込まれました。

他の作品にはない、本当に頼もしいヒロインです。
そんなヒロインが恋心を隠している健気さにすごく愛着が湧きます。

ただ、ストーリーの最後は
王のお母さんに会った所も入れて欲しかったなぁ…なんて思ったり。
でも、後書きにプチ後日談みたいなのが書かれていて良かったです！

矜持が良い❗

ヒロインが、ウェスラーの娘としての誇り、矜持を持っているところがすごく良かった！
文章も良い感じで、プロットもすごく好きでした。

２つだけ残念でした。
皇太后が、「悪いと分かっていても国のため心を鬼にした」って流れなのに、
「両想いではなかったのね」って呟かせるのは～～、皇太后が潔くない人物像になって、そこはなんだかなぁ、と感じました。

あと、エッチ描写だけが突然、女性目線じゃない感じでした。もったいないなぁ、という感じで、全体的には上質な作品でした！

めっちゃ良かった！

とても楽しくキュンキュンしつつ、でも途中は辛い！
がゆえにハッピーエンドを迎えて泣けてしまいました！
この作者さんの作品をもっと読みたいと思います。

侯爵家の娘として生まれたヒロインですが、父が流行病で亡くなってしまいます。母の実家の伯爵家に身を寄せますが使用人扱いされてしまいます。
その後ウェスラー男爵と母が再婚。という訳でウェスラーの娘となります。
苦労した分文武両道となるヒロインが凄く魅力的でした。
作品は常にヒロイン目線で進んでいきます。女性目線なので抽象的に繊細に心の動きが綴られていて惹き付けられて一気に読んでしまいました。
無理のない展開でホント良い話でした。

性描写は少ないです

王家なのにかなり簡単に花嫁が決まってしまうという…でもヒーローもヒロインもとても誠実で中学生かな？ってくらい純情。性描写はかなり少ないのでそこを期待してる方はちょっと期待はずれになるかも。

とにかく面白い！

もう何回も読み直してます。
ウェスラーの娘とは、タイトルだけ見ると分からないですが
本文を読むとウェスラーの娘としての誇りの高さ、高潔さがわかります。
王さまと男爵家の娘が心を通い合わせていく様が刻々と綴られ、感情移入もしやすいです。
たかが男爵家の娘と言われますが、その実はとても教養に溢れ王妃として相応しい素敵なヒロインです。
守られるだけでなく、守ることのできる女性はカッコイイですね。
読んで後悔のない作品だと思います。