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謎のー家と召使(人形)の日常を淡々と描く
顔のない一家「シャドー家」とその顔である「生き人形」の日常を淡々と描きます。
シャドー家の人々は裕福そうですが、真っ黒な姿で顔もなく体から常時ススが出る、怒るとススは大量に出て天井などにべトリとついて落ちないし、「生き人形」は粗末な部屋と食べ物をあてがわれ、吸血鬼の棺桶みたいなベッドで眠る、本当は人間なのかもわからないなど、謎だらけで奇怪で異様ですが、それらの生活が当たり前のように淡々と描かれていきます。
特別な事件も起こらず「生き人形」は善良で可愛らしく、一見ほのぼのとした日々が描かれますが、背後に横たわる不思議ゆえに読んでて飽きません。
私は好きですが、好みの分かれる作品と思います。
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