4.0
妹姫の世間知らずの馬鹿さが嫌になってくる
しっかり者の姉姫を悪者として、
世間知らずの正義感の妹姫を善人として、
徹底的に描き分けているので、
読んでいると嫌になって来る。
読者には、姉姫が全てを理解したうえで善意でやっていることがわかっているので。
イライラする漫画はあまり読みたくないけど、
お相手の怪物と言われる旦那様が実は素敵みたいなので、
悪者姉姫とのいちゃラブを期待して読もうかな。
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しっかり者の姉姫を悪者として、
世間知らずの正義感の妹姫を善人として、
徹底的に描き分けているので、
読んでいると嫌になって来る。
読者には、姉姫が全てを理解したうえで善意でやっていることがわかっているので。
イライラする漫画はあまり読みたくないけど、
お相手の怪物と言われる旦那様が実は素敵みたいなので、
悪者姉姫とのいちゃラブを期待して読もうかな。
ルーク王子は、
ヒロインが自分に婚約を申し込みたいと言うのを聞いて、
ヒロインが婚約者候補を嫌がっているのを見て、なぜ自分と婚約したいのかを察して、
ヒロインに自分が誰かも打ち明けず、
ヒロインと婚約するぞとも言わず、
ヒロインの許可も得ず、
パーティの場でいきなり自分とヒロインの婚約を発表してしまう。
その咄嗟の判断力と決断力に感動したわ。(笑)
この漫画家さん、デビュー(ちょっと不思議な下宿人)当時から好きでした。
でも、途中から、この人のひたすら冷たくてドライなハードボイルド系の漫画に付いていけなくて、一時離れていました。
ハードボイルドは、冷たさの中にどこか甘さが漂うのが魅力。たとえば、ハンフリーボガートがドライに人を切り捨てる時に、一瞬ふっと見せる辛そうな表情とか。
ですが、この漫画家さんはハードボイルドを描くと、ひたすらドライだった。ドライに徹して、美形の主人公を殺しまくって話を盛り上げるし…涙
ですが、この詩歌百景はしっとりしていて良さそう。
異能の一族の中で能力がなく、一族に迫害されているヒロイン。
それを救う王子様。
よくあるパターンの話。
あまりによくあるパターンなので、
次々に読むと、
正直、どれがどれなのかわからなくなってくるほど。
この漫画も、他の同じパターンの漫画と変わったところや突出したところはない。
可もなく不可もなく・・・という感じかな。
もう少し発想がユニークで独自性のある漫画が読みたいなぁ・・・
この漫画、もしかして、アンドロイドと人間のイメージが逆かな・・・
と思っていたら、やはりそうでした。
最も長生きしているアンドロイドは辛かった。
好きになった人間が年を取って次々に死ぬのに、
自分はしねない。
死者の記憶だけが残って、アンドロイドを苦しめる。
何度アンドロイドの機能が停止しても、
人間はアンドロイドを治して再起動させ、
次の人間のためにアンドロイドを奉仕させる。
でも、この漫画のアンドロイドは、
最後は大好きな人間と一緒に年を重ねていくことができた。
まるで人間のような望みと選択のハッピーエンド。
人間になりたかったアンドロイドを描いた映画
「アンドリューNDR 114」(原題;Bicentennial Man。直訳:200年生きた男)を思い出しました。
(ロビン・ウィリアムズ主演。)
このアンドロイド、アンドリューNDR114は、
人間になりたくて、
アンドロイドの外観を人間の外観に変え、
人間の女性を好きになって、
人間になったことを証明するために、
人間と同じように死ぬことを選択したのでした。
人間と同じように死ぬことで人間になったつもりになる・・・
この辺が人間じゃないなぁ…と思うんですけどね。(笑)
本当の人間なら、
辛いことはなるべく忘れたがり、
楽しいことを考え、
死の恐怖で生きることにしがみつくでしょうから。
アンドロイドには死の恐怖が組み込まれてなかったので、
死の恐怖がなく、死ぬことが怖くなかった。
・・・といえば身も蓋もないですけど。
それでも、アンドロイドが
人間の生命や人生に対する価値観で
アンドロイド人生を生き、
厳かな死を選んだことで、
漫画の読者や視聴者は
心の底から揺り動かされて感動してしまうのです。
この漫画もそう。
優しい雰囲気のなか、話が進みます。
アンドロイドも人間も優しいです。
素敵な漫画でした。
課金して良かったです。(笑)
びっくりした。
絵は少女漫画なのに、心理描写や心理展開が単純明快な少女漫画ではない。
たとえば、
こんなに倫理観が強い純真無垢なお姫様が、
どうやったら民を弾圧し邪魔者を処刑しまくった極悪非道の父親や祖父から育つの?
そう思って読んでいたら、しっかり説明があった。ヒロインのお姫様自身に、こう自問自答させるのだ。
極悪非道の行いをしていたおじいさまやお父様は、なぜ私をこんな風に育てたの?
いっそのこと、極悪非道の行いが平気なお姫様として育ててもらえば、
私はもっと楽だった。
・・・みたいな自問自答が。
この祖父と父は、心も美しい倫理観の強い純真無垢なお姫様として、この見目麗しいお姫様を育ててしまったのだ。
そのため、倫理観の強いお姫様は、
「民を苦しめた極悪非道の私達王族は処刑されても当然、それでも民に償い切れない」
・・・と延々思い続ける。
そんな純真無垢なお姫様を愛しながら、王族を倒すスパイとして王城に入り込んだ貧乏貴族の少年は、お姫様の家族である王族を殺し、お姫様の希望に従いお姫様をも処刑して、民を救い狼領主となる。
スパイだと知らずにスパイの少年を愛してしまったお姫様は、騙されたことにショックを受ける。家族も初恋も全て失ったのだから。だが、少年に騙されていたのに、自分が生きていると少年の足手まといになると思い、少年に処刑されることを望んだのだ
でも、このお姫様はなかなか素直なやり手で、処刑される前に、「あなたのことが本当に好きだったのに・・・嫌いな授業もあなたと早く会いたくて、早く終わらせようと一生懸命頑張ったのよ・・・」云々、といかに自分が少年を好きだったかを延々少年に伝え、散々少年に文句を言って、本当はお姫様が好きな少年の心を突き刺していたが。
お姫様に嘘つきと批判され、何も言い返せなかった辛い思いの少年。
少年は、愛するお姫様を犠牲にしてまで実現させた革命を成功させて民を幸せにしなければ、お姫様を犠牲した意味がない・・・と寝食を忘れて死に物狂いで頑張り、痩せこけた頬に金色の瞳をギラつかせる狼領主になる。
少年が青年になり、30歳になろうとしたとき、お姫様の記憶を持つ15歳の少女が、往年の少年の前に現れ、また二人の物語が始まる。
原作があるそうですね。読んでみます。原作には漫画で割愛されていた深い心理描写がありそう。楽しみです。
アーサー・クエントン卿って誰だっけ?
しばらく思い出せなかった。
何せ45年ぶりだから。
読んで、
ああ、エドガーをモデルにランプトンという絵を描いた画家さんだと思い出した。
私達はエドガーと同じ年齢だった少女の頃に、
漫画「ポーの一族」に出会った。
そしてメリーベルに出会った少年が、
数十年の年月を経て老年になって
メリーベルに再会したように、
数十年の年月を経て、
私達はまたエドガーに会えた。
永遠に変わらないエドガーの周りで
年老いていく普通の人間のリデルやオービン。
昔少女だった読者も、まさにリデルやオービンと同じ体験をしているかのよう。
まさか読者が漫画の脇役と同じ体験をするとは・・・・
年月を経て、
自分達は年老いて、少女は老女になったのに、
エドガーは、昔少女が憧れた「永遠に若い少年」の姿で、
また私達の前に現れてくれたのだから。
昔の抒情的で繊細な絵柄は変わってしまったけど、
中年/老年になった往年の少女の私達に、
またエドガーやアランに会うチャンスをくださって、
モー様、本当にありがとうございます。
ムサシのシリーズには
色なしシリーズの他、
ブルーやレッド、ブラックのシリーズがあるけど、
これはブルー。
いずれもボーイッシュな10代の少女がヒロイン。
話の展開や設定、などしっかり描きこんでいる。
唯一の難点は、基本的に顔が全員同じであること。
髪型や髪の色、目の大きさや形を若干変えることで違いを出そうとしているけど、
10代の若者が数人出てきた時、
違いがわかりにくい・・・
でも、話自体は面白いので、
読者は特に文句も言わず、
「前に出てきた人とよく似たこの人は一体誰?」と、
登場人物を一生懸命判別しようとする…(笑)
この作者さん、ちょっとファンタジー・SF・超能力系の設定を背景に、自由自在に話を展開すると面白い。
ファンタジーSF系が好きな私は、
この作者さんの「シュルスの魔女」を読んでハマり、
「嘘読み」が気に入り、
今、同じ作者さんの他の漫画を探しているところ。
この漫画もいいけど、この漫画より、やはり「シュルス」と「嘘読み」のファンタジー設定の方が好みかも。
雄大な時の流れと長命のエルフの命に対して、
刹那に消えて行く短命の人間の命。
クールなエルフであるフリーレンは、10年間、
人間やドワーフと一緒に魔王退治の旅をして、遂には魔王を倒す。
10年間は千年以上生きる長命のエルフにとっては、ほんの一瞬。
せいぜい百年しか生きない短命の人間である勇者ヒンメルにとって、かなりの時間。
だが、その勇者ヒンメルの命が消えた後、
クールなフリーレンにも何か思うことがあり、
フリーレンは爽やかで温かな勇者ヒンメルの心を辿っていく。
ゆったり、でも淡々と流れる時の流れの中で、
フリーレンは今は亡き人々の心に触れて行く。
そこでフリーレンが知ったのは、勇者ヒンメルの秘めた壮大な愛。
この設定が何とも人の心を打つ。
せいぜい100年くらいしか生きない短命な人間の勇者ヒンメル。
本当はフリーレンに花嫁になってほしかったんだ。
でも、自分の10倍以上生きるクールなエルフだもんねぇ・・・
言えなかったんだね。
その代り、勇者ヒンメルは自分達が死んだ遥か後にフリーレンが寂しくならないよう、
各地で魔物退治をするたびに、お礼として自分達の銅像を建ててもらう勇者ヒンメル。
何とも温かくて優しい。
漫画の12巻まではフリーレン達の記憶の中で語られていた勇者ヒンメルだったが、
12巻で過去に戻って勇者ヒンメルとリアルタイムに話している所が見られるのもいい。
過去に戻った時、フリーレンは勇者ヒンメルに言ったのかなぁ・・・
人間、そしてあなたの心を知るために、私は未来でまた旅をしている・・・と。
決して激高することもなく、淡々と話して淡々と進んでいく話。
この漫画は全巻揃えたい。
私にとっては課金率100%の漫画です。
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