5.0
日常と非日常との間の物語
横溝正史や江戸川乱歩を読んで育った世代にとって、この作品のもつ雰囲気には、たまらなく懐かしいものがあります。(もちろん時代は微妙に異なりますが…)大正あたりまで、日本人は本当に「妖怪」なるものと共存していたのではないのかと…。そう信じたくなるようなストーリー構成と画力が、この漫画にはあります。
一つのエピソードが3〜5話構成のことが多く、それぞれ結末を迎えつつ、最終話に向かって収束していきます。そして、人と人ならざる者たちとの時間の流れの違いを痛感させられます。
エピソード毎に少しずつ読むもよし、一気に最終話まで突っ走るもよし、どちらを選んでも楽しめること間違いなし!八百万の神や付喪神同様、妖も大事にしてきた古き良き日本の風景にタイムスリップできる、そんな不思議な漫画、星5でオススメです。
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