4.0
ロマンスは生まれそうにないけれど…
ジェンダーフリーを意識してのことか、ヒロインが、ロマンスを成就させて、幸せになりました…ではない選択をする流れが増えています。今作のヒロインカリナも、このタイプ?まあ、カリナに転生憑依する前、物語中のローランドとメリッサに、とても同情的だったから、ある意味「ママ」として、使命感に燃えているのかも…。今のところ、トルス公爵クロードとの間に、ロマンスが生まれる兆しは感じられません。まあ公爵も、見かけによらずヘタレだもんね。
タイトルが「ママになります」だから、ローランドやメリッサが、さぞかし活躍すると思いきや、そうでもない。にわかママであるカリナ中心に、物語が回っていきます。そして、カリナの一番の目的は、子どもたちを無事守り通すこと。お金儲けも、トルスの立て直しも、全てそのための手段で、転生前の前職は何だったんだ?ってくらい、経済の仕組みに精通し、母親業が板に付いています。クロード、つけ込む隙がないね〜。
まあこの二人、「夫人」「閣下」と呼び合っているうちは、まだまだ距離感ありますわ。ここからロマンスにシフトチェンジするのか、それとも、このままカリナ一家の自立と成長が中心なのか、作者さまのお気に召すまま……あれ?そういえば、悪玉レンケ、どうなっている?
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