コワい話は≠くだけで。

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あらすじ

日常のすぐそばにある闇や恐怖、その収集の果てに行きつく先とは―――!?

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ユーザーレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    約束された現代の恐怖。一級のJホラー

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    他サイトで試し読んで、紙の単行本を揃えた程面白かった作品です。
    出版社から依頼を受けたマンガ家(作画の景山氏)が、一般人から収集した恐怖体験談を、実話怪談コミックとして語っていくオムニバス・ホラー集です。原作は、SCP財団で「しんに」「がきじろ」等Jホラー系オブジェクトの執筆を手掛けている梨さん。
    実話怪談といっても、霊感がどうした、悪霊に祟られたといった、ありふれた怪談はひとつもありません。そこで語られるのは、ふと目にしたSNSの異常な画像や、更新の途絶えたブログに突然アップされた不気味な投稿、ライブ配信者の奇妙な体験……といった、現代人にとって身近なものから垣間見える予測不能の闇と薄気味悪さです。
    そしてこれらの体験談の殆どは、「怪異の真相」が語られないまま終わります。正体が何か分からないという事は、霊能力のような「明確な対処方法」が存在しないという事。そして、狂言回しであるマンガ家(景山氏)に自らの体験を語ったところで、体験者は現在起きている怪異をどうにか出来る訳ではないのです。
    原作者の梨さんは、こういう「正体の分からない怪異」と、少し前に流行ったネット文化やSNSなどを怪談のギミックとして絡めるのが実に上手いです。梨さんの著書「かわいそ(笑)」でも、ひと昔前の匿名掲示板や、投稿サイトが登場する前の二次創作コミュニティ上で起きた奇妙な出来事について触れる部分があるのですが、これが実にありそうなシチュエーションで怖い。2000年以降のネット文化に親しんできた人なら、掲示板の奇妙な書き込みやスパムアカウントに対しては、ブロックを選ぶと思います。そしてその後の詳しい経緯を知る事はほぼありません。そういう結局意味解らん怪異を、ネットという身近なツールを絡めて語る事で、リアリティがひしひし迫ってくるんですよね。
    そしてこの作品では、あくまで聞き手である筈のマンガ家もまた、様々な怪談を聞いて回る内にちょっとおかしな事になっていきます。詳しいネタバレは避けますが、これが心底薄気味悪い。景山さんの日常系女性漫画っぽいさっぱりした絵柄も、かえって嫌な湿り気を生むのに大成功しています。
    ジャンプスケアもグロもない、分かりやすい幽霊も出てこない。でも間違いなく恐ろしい。かつて洒落怖が好きだった人なら絶対ハマる、一級のホラーコミックだと思います。

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