フクロウ男の投稿まとめ

フクロウ男
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みんなの評価

作品レビュー レビュー92件

お役立ちレビュー

  1. 評価:4.000 4.0

    虚実の振れ幅

    自らが「都市伝説」になる、という妄念に憑りつかれた男の話。
    私がどうかしているのかもしれないが、主人公の気持ちは、何となくわかる。
    私も都市伝説になりたーい。

    ただまあ、主人公の狂気のリアリティーにはそれほど説得力がなく、はっきり言って、客観的に見れば嘘臭いことこの上ない話なのだが、何となく勢いで押しきられてしまった感がある。
    そういう意味では、力のある表現だったのだろう。

    これは原作がそうなのだろうが、現実と妄想が虚実ないまぜになった作品世界を、とても上手に構築していると感じた。
    読み終えて、いったいどこまでが現実だったのだろう、と考え出すと、その振れ幅は0から100まであるような気さえしてきて、それがちょっと、怖かった。
    「現実か妄想か」みたいな作品はそれほど珍しくはないけれど、ここまで異様な振れ幅を持った作品というのは、あまりない気がする。

    ラストの返し技もなかなか上手く決まっていて、短くて良質なものを読んだな、という気分に浸れた。

    by roka
    • 14
  2. 評価:5.000 5.0

    買うつもりなかったのに…!

    なんとなく怖い話を探していて、偶然見つけたので読みました。結果、すっごい面白かったです!
    都市伝説ってこんなふうに作られていくのかな、なんて思いながら読んでたら、まさかの展開…!!
    想像もしてませんでした。
    妄想と現実がごっちゃになってくお話って、個人的にツボなんですよね。
    原作が有名な方みたいですが、ストーリーすごくよかったです。他にも読んでみます。
    キャラの絵もめっちゃ格好よくて、課金の価値がある久々当たりでした。

    • 12

最新のレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    おもしろい

    オリジナル作品はとてもおもしろいものばかりですね。1話読んだだけで続きが気になります。フクロウ男、これからどうなるのか!

    • 0
  2. 評価:5.000 5.0

    胸に残る漫画です。不気味さもきれいな絵で鮮やかに描かれていて、物悲しく、原作を彩ってました。とても良かったです。

    • 0

各話のコメント コメント92件

いいね が多いコメント

  1. 006話

    怪物

    評価:5.000

    2022/02/04 6:17

    ネタバレ コメントを表示する

    長文です。解釈の一つとして見てくださいです。
    様々な感情に翻弄される醜くも儚い物語でした。

    主人公は人格が3つ
    ①主人公人格
    イサオが伝説になったことをきっかけに伝説に憧れる
    ②フクロウ男の人格
    演じているうちに、『設定』にのめり込んでしまった残虐な性格
    ③平井律子という女性の人格
    半年かけて元の人格とはかけ離れた人格を形成

    伝説に憧れていた主人公は、伝説への強い価値観を持っていた。伝説という幻想を壊すのは皮肉な笑いであると考えていたため、嘲笑われることを何より嫌った。
    初めは人々の間の伝説になるだけで良かったが、拡散されていく中で『設定』が増えすぎた。
    その『設定』を再現していくうちに歯止めが効かなくなり、嘲笑われたことで女児を殺害。
    ここでフクロウ男の人格が顕現。
    既にフクロウ男の人格に染まってしまった主人公は、更なる伝説を残すため、平井律子という人格を創り出した。
    平井律子は初めは人を騙すための隠れ蓑に過ぎなかったが、君と出会ったことで平井律子は自分の正体を打ち明けたくなるほど君と惹かれあってしまう。
    君と一緒に居ることが楽しくなり、本来の使命であるフクロウ男の伝説を世間に知らしめることを後回しにしてしまっていたが、コンビニバイトのS田さんの娘がフクロウ男の噂を嘲笑い、フクロウ男の殺害のトリガーであるネズミの鳴き真似をしたこと、S田さんが家に招待したことをきっかけに再び計画を実行した。
    S田さん一家殺害後、君としばらく時間を共有していたが、君からの愛情を受け続けた結果、平井律子は君に全てを打ち明けたいと考えてしまう。
    そのため主人公は、平井律子として君に手紙を書いた。
    フクロウ男の伝説と正体について、血痕のついた白い手袋を添えて。
    平井律子は君に拒絶されるのが怖かった。だから、君の前から姿を消し、手紙だけを残した。
    真実を知った上で君が僕を理解し、どうということはないと言ってくれるのなら、「笑ってくれていいよ」と。
    嘲笑われる事を何よりも嫌った主人公が、愛した君になら、伝説を嘲笑われても構わないと。
    ここで、第一話の冒頭に繋がる。
    主人公は君に手紙で自分の正体を告白しようとしている。
    もはや後戻りはできないが、君に止めてもらえるのなら、それなら、良かったのかもしれない…。

    私の予想では君と離れた今もフクロウ男はどこかで。

    深い作品で面白かったです。

    by 匿名のRさん

    • 8
  2. 006話

    怪物

    評価:5.000

    2021/12/01 12:29

    ネタバレ コメントを表示する

    ラストまで1回読んだ後、
    また戻って噛みしめるように
    再び読み返しました。
    つまり
    どういうことだったんだろうと。

    明確な結果が分かるわけじゃなく
    ただ
    読み終わった後の気持ちは
    なぜかとても切なかったです。
    やりきれなさみたいなのが残った。

    現実と虚構がまざった世界が
    アートみたいで
    読みとくのが難しいです。

    率直に
    ここで終わり?とも思いました。

    その後の
    フクロウ男の生死についても
    どちらとも受けとれる。

    「キミ」とも
    現実世界ではもう繋がってないのか。
    ラストの言葉は現実か、想像か。
    リアルに拒絶されたのか。
    すっぽかしてそのまま終わったのか。
    それとも今も自分を隠して傍にいるのか。
    どれとも言えるし、どれとも言えない…。

    とても不思議で、深い作品でした。
    残酷でこわかったけど
    なんか心には切ない気持ちの方が残りました。

    by ツツピィーさん

    • 5