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そんなに簡単な問題ではない
まだ、触りの部分しか読んでいませんが、じっくり考えながら読みたい話だと思いました。
最初の少年は衝動性が強いのでADHDですね。
ADHDに関しては柳家花緑さんの本を読まれるといいかと。
社会全体で取り組めばと簡単に感想を書く方がいますが、発達障害・軽度知的障害はそんな簡単な問題ではない。
発達障害はIQが低いだけが障害ではなく、IQは高すぎてもまともな社会生活が送れなくて苦しむ人もいる。オードリー・タンさんはIQが高い故にとても苦労をされたという。
しかし、発達障害はマイナスにしか働かない訳ではなく、プラスに働けば数々の発明や発見をしたり、研究職、解析など様々な形で社会の中で優位に働くことができたり、特定の才能でスターになれたりもする。
ASDなんかは記憶力が凄い人が割といるので高学歴が多い。
そもそも、ほとんどの人に発達障害要素はあって、本人や家族がそれを問題にしなければ無自覚発達障害のまま生涯を終えてしまっている。
社会全体で取り組む必要ではあるが、じゃあ、あなたは自分と違う、自分よりも劣る人を無条件に受け入れ、全てを理解し、許し、バカにすることなく助けることができますか?
自分と違う考えを持ち、違うことをする人をイライラせずに受け入れられますか?
どうしてもできない、理解できないことに苦しんでいる人を嘲ることも怒ることもせず、じっと待つことができますか?
「普通は」って、言わずにいられますか?
あなたにとって「普通」は障害を持つ人の普通ではない。
障害を持つ人の「普通」は他の人と同じようにできないことが「普通」なのだ。
ほとんどの人が自分の要求を通す為に簡単に「普通は」と言って他の人を従わせようとするが、その「普通」が分からない・できない人がいるということをきちんと理解する必要がある。
実は左利きは発達障害が多い。そして天才も多い。
しかし、生まれながらに右脳を使っているので、左脳を使う言語能力が劣る人がいる。
左利きでも言葉の発達に問題がなければ何とかなったりするが、言葉の発達が遅れてしまうと他の発達が優れていても言語理解が悪いが故にIQが下がる。
イライラを解消するにも語彙力があるかないかは大きい。性格ももちろんあるが。
自分の「普通」は他人の「普通」ではない。
社会全体で取り組めと他人任せでなく、まずは自分からこの問題に取り組んでほしい。
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