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みんなのレビューと感想「リバース」(ネタバレ非表示)(3ページ目)

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  1. 評価:4.000 4.0

    reverse、そしてrebirth

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    冒頭、意味深な言葉が並ぶパソコンの画面。首の噛み跡と、その上から巻かれている防護カラー。
    表紙のコピー「俺がΩだったなら、お前を幸せにできたのに」の、お前と俺とは誰なのか。

    陰りのある絵柄や意味ありげなセリフばかりでとにかくずーっと暗いし、過去と現在が交錯して描かれるのでいつの話なのか一瞬わからないしと、読み進めるのに少し努力がいるので読む人を選びますが、ストーリー重視の方ならこんなオメガバースもあるんだ!と興味深く読めると思います。

    吐木幸村(はばき ゆきむら)、28歳。α、警官。体調が不安定な番のケアをするために、捜査一課への抜擢辞令を2回も断り所轄にとどまっている。新しい配属先でΩ殺○事件を担当することになる。

    吐木の番であり幼なじみの化野円(あだしの えん)。賞への応募作の下読みや他の作家にプロットを提供するゴーストライター。高校生で小説家としてデビューし高く評価されたが、なぜかもう創作活動はしないという。
    吐木という番がいるのに番以外にもフェロモンが有効であるばかりか、抑制剤も効かないという特殊な体質のΩ…のふりをしている。

    事件の捜査の進展と、ふたりの過去が平行して描かれる。
    犯人の目的は。犯人像は。
    円が吐木に頑なな態度をとり続ける理由は。書いている手記はなんなのか。

    孤独だった円にとっての吐木の存在の意味や、吐木を救うために捨て身でしたこと、そしてその選択にずっとさいなまれていることがわかると、もう胸が痛すぎて。
    円の嘘の大きさにちょっと圧倒されるけど、期間限定かもしれなくても吐木のΩになれるという理由も潜在的にあったのかもなぁ。

    誰にも言えなかった円の苦しさ、つらさがすべて終わる24話から最終話26話のカタルシスがハンパない。

    描き下ろしでようやく幸せそうなふたりを見て、本当にホッとした。
    吐木は一課に異動し、円はまた小説を書き始めたようだし。
    とにかくハッピーエンドでよかった!!

    タイトルは過去を後悔しずっと巻き戻したい(reverse)と思っていた円が生まれ変わる(rebirth)という二重の意味かな。

    図形の「円」や歩行者専用の標識を見て円がふと孤独を感じるところや、吐木がバース性の人口比グラフを説明するシーンなど作者の考えにハッとさせられることも多く、何度も読み返して、その都度考えさせられる作品です。

    by 87bee
    • 1
  2. 評価:5.000 5.0

    重くて尊い

    ネタバレ レビューを表示する

    絵は、あまり好みじゃないです。
    ストーリーが2人の思いがすごく重くて
    すごくよかった。
    一気に読みました。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    損はない

    よかったです。
    読んで損はないかと思います。
    2~3箇所気になる点はありましたが
    物語が破綻するほどではないので…
    切迫した状況で必ずしも理性的で正しい判断が
    できるわけではないと考えれば
    むしろリアルかもしれません。
    一つだけ注文させてもらえるなら
    終盤人物のアップが連続するところで
    キャラクターの見分けがつきにくいのが残念…

    by 匿名希望
    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    長くて重いレビューです。すみません。

    ネタバレ レビューを表示する

    普段から漫画にしても映像作品にしても、内容が重いであろう作品を見始めるのにかなり慎重になっています。
    私は感受性が強すぎる上に自身の経験も伴い、心に影響を受けすぎてしまう一面があるからです。

    既に書かれているレビューを読んで面白そうだと思い、読み始めて序盤は『これはかなり精神的にやられるかもしれないな…』と、少し後悔しました。
    でも続きが気になる展開に、読む手は止められませんでした。

    読み終えての感想は『悩んだけど、読んでよかった』
    結末が好きだったと言う事もあり、終わり方が違ったら同じ事を言えるのかと聞かれたら100%の自信は持てないのですが…
    作中でも触れられていましたが、小説などの物語は作られた物…フィクションだとしても、読み手は自身の体験と重ねて怒ったり泣いたり…そして救われる。
    それと同様に、登場人物と心情を重ね、苦しくて悲しくて泣いて…でも救われました。それはそれは晴れやかな気持ちに。

    設定自体はオメガバースで特異な筈なのに、それがまるでごく自然で当たり前であるように物語は進行します。
    そして様々な登場人物の生い立ちや心情に、読み手はきっと自身の抱えているものや普段から感じている生きづらさ、人には知られたくない自身の弱さ等を重ねて、皆さん少なからず感情が揺さぶられるのではと思います。

    あまり重すぎるレビューは書かないよう気をつけているのですが…完全に今作はやられました。
    BLの枠に捉われず、たくさんの方に読んで欲しいなぁ…
    ここに素敵な作品があるって叫びたい。
    それぐらいに感動する作品でした。

    • 8
  5. 評価:5.000 5.0

    ネタバレ レビューを表示する

    大好きな、作者さんです。

    あまり好みではないオメガバースですが、、、最高でした!
    とても、切なさがあり読んでいて泣けました。ハピエンでよかったです!

    by 匿名希望
    • 2
  6. 評価:5.000 5.0

    物語は最高!

    麻生先生が大好きで、オメガバースも好きなジャンル。
    なので読まない選択肢が無いくらい即買いでしたが、なんでこんなに高いんでしょう。
    単行本は299ページ、税抜きで810円。
    正規の値段で欲しいなら紙の本を買った方が出版業界にも良い事なのもわかってます。
    でもね、世の中には電子の方が都合が良い人もいる訳で。
    めちゃコミさん、少し考えて欲しい。

    さて作品ですが、オメガバースにミステリーが絡んで、それを書くのがストーリーテイラーの麻生先生。
    面白く無いわけがない!
    この世界は・運命・唯一無二・番・溺愛・男性妊娠と幅が広く、"究極"の萌え要素が果てしなくあります。
    なのにそこじゃなく、人を想う気持ちの方に"究極"を持ってくる設定に心を鷲掴みにされました。
    理不尽な世界で受けの円が憧れたのは、パースが無く全ての人類が平等な世界。
    それは自分が苦しいからではなく全てが攻めの幸村の為、ってもう本当に切なすぎて涙腺が緩みます。

    少し内容を晒してしまいましたが、ネタバレ無しで読んで欲しい。
    オメガバース=えろ、の定義を軽く崩して愛についてじっくり書かれてます。
    そこにミステリーとシリアスが練り込まれ、読む手が止められなくなりました。

    今年も沢山のBLを読んできましたが、私の中では間違いなく秀逸な傑作でした。
    星は満点でも足りないです!

    • 6
全ての内容:全ての評価 21 - 26件目/全26件

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