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男女逆転大奥!リアリティがすごい
若い男性のみがかかる流行病が流行し、男子の数が激減。女性が働き、男子は種付け役として大切にされる江戸時代。大奥は女将軍のために使える男性たちの園となっていて…。あまりの設定に、ふざけた話かと思いきや、実に設定がリアルで話に引き込まれました。女将軍が、凛々しくてカッコいい。女とはいえさすが徳川の血筋を引くお方と周りの重臣たちも舌を巻く様子が圧巻です。
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若い男性のみがかかる流行病が流行し、男子の数が激減。女性が働き、男子は種付け役として大切にされる江戸時代。大奥は女将軍のために使える男性たちの園となっていて…。あまりの設定に、ふざけた話かと思いきや、実に設定がリアルで話に引き込まれました。女将軍が、凛々しくてカッコいい。女とはいえさすが徳川の血筋を引くお方と周りの重臣たちも舌を巻く様子が圧巻です。
男女逆転は実際にはあり得ないんですけど、史実の裏事情として妙にぴったりハマるエピソードが次々と織り込まれてくので本当に自然な事にビックリさせられます!
オムニバス形式で将軍一人一人に色んな苦悩とか愛憎があって、政治的な権謀もあり、将軍家から外の世界の有名人もでるので飽きさせません。
最後まで読破しましたが私はやっぱりこの漫画のファンになるきっかけになったお万の方が一番好きです。
男だけが罹る流行病によって、男の数が減ってしまい、男女の地位が逆転。結婚できるのも、子を産むことができるのも地位や富がある一部の女性だけ。将軍も女性。大奥は将軍の子を産ませるための男たちが集まっている。これは面白いです。新しい発想、新しい世界。今まだ10話を読み終わった所で、水野さん、生き延びてよかったですね…というところまでです。この後がまだまだ楽しみです。
毎回無料分を読み切るのがちょっと大変だなぁとはじめは思ってたくらい文字数が多くて。
しかも字が小さく、毎回拡大するのも面倒だし大変だったので嫌悪感がありましたが
お話は面白くどんどん引き込まれていったので読み進めるのが楽しみとなっていました。
歴史に興味がなかったですが勉強にもなり興味も湧きました。
絵も潔く、無駄な線もなく、見やすくて綺麗で素敵です。
さすがドラマ化されるだけある見応えのある作品だと思いました。
むかし読んだ時は、家光と有功の悲しい展開に辛くなって、最後まで読まなかったが、久々に最後まで読んで、とても心地よい読了感。
作者もインタビューで、男女逆転が中心ではないと語っていたが、本当にそうで、人間の性・血族の物語だった。男も女も権力を持てば、人を虐げもするし、差別する。
より良い世の中にしようと奮闘する者がいて、それを私欲のために阻む者もいる。
この作者の作品は過酷な状況であっても必ず最後には希望があり、死ぬほどに思い詰めても、人生は続いていくし、打開策はあるのだ、と見せてくれる。もう終わりだ、と思っても、抜け道はある。
読み手に希望を持たせる作品が好きだ。
男女逆転・大奥。丁寧な時代考証の上でのフィクションなので ストーリーがしっかりしていて飽きません。映画化もされていますが、こちら原作の方が好みです。
序盤の吉宗・水野編(?)のラストは、さすが吉宗公『あっぱれ』でした。私的には、家光・有功(お万の方)編が切なく心に残ります。高潔な人格かと思われた有功が、ある事で冷静さを失い襖を刀で斬りつけるシーンでは人間らしい一面が垣間見れ、この人もある意味自分を偽って生きてきたのかな?と胸に刺さりました。
なかなかの長編大作ですね。ゆっくり楽しみたいと思います。
赤面疱瘡が原因で男の数が極端に減ってしまった時代に、治療のとっかかりを掴んだ青沼の処刑シーンが泣けて泣けて…
権力者というか、その周りの人間の諍いに巻き込まれた青沼は南蛮人とのハーフであることから酷い差別にさらされて生きてきましたが、優しい心を失わず、本当に誇り高い人。心のあり方は生まれの貴賎じゃない、ってことを体現してくれたキャラクターでした。
男女逆転の大奥は歴史背景も丁寧になぞりながらもオリジナリティがあって本当に面白いです。突然息子として江戸城のお上となったことで横暴な主となってしまった家光が有巧に出会い、ようやく自分を理解し心通わせられる相手に出会って女性として愛される喜びをしったのに。。世継ぎができないため、次々と新しい相手を上様へ勧める有巧の役割がせつなすぎる。
最初は映画化で主人公目当てで見に行きました。面白くて漫画を読破。時代考証がすごく良くできていて、奇想天外なストーリーなのにリアリティーがあるっていうか、とにかくどんどん読めてしまいます。
個人的には家光のエピソードが一番良かったかなぁ。
感染症とかありえないと思ってましたが、コロナを経験して、もしかしたらこんなことも起こるかもと思わせます。
映画にもありましたが、江戸の大奥の、男女の立場が入れかわったという設定です。つまり将軍は女性なので、本来の「大奥の女たち」を中心に描かれるストーリーでなく「大奥の男たち」が物語の主役です。主人公水野のキャラクター、男前で剣豪でありながら奢りがない、正義感あふれ弱気を助ける、私利私欲で動かない、気取りのない竹を割ったような性格・・・などが物語に清涼感を与えています。