クリスタル聖闘士さんの投稿一覧

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1 - 4件目/全4件

  1. 評価:5.000 5.0

    心臓をわしづかみ

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    森下先生の作品は、昭和59年発行のヤングジャンプ短編集「荒野のペンギン」で初めて拝見しました。そのかわいらしい絵柄からは想像もできない、人間の心理を深く追求する数々の作品に、まだ未成年の自分は、心臓を掴まれるような思いでいたことを記憶しています。/ 80年代後半「少年アシベ」が大ヒットし、アニメ化もされ、世間的には「ゴマちゃんのマンガの人」とのように脚光を浴びた先生でしたが、「この作家さんは、人間の心理を探る作品を描くのがすごい人なんだよ~」と、世間にむかって叫びたい気持ちでした。/ その後、徐々に、哲学的要素を含む作品を発表され、うれしく思っておりました。そして、実に、三十年を経て、本作を拝見することとなりました。/ 最初から、ぐいぐいと、引き込まれました。どうしようもなく、自分に価値を見出せない「チコちゃん」のもとに、突如現れた、謎の女性「トモちゃん」。彼女が、まさに幼児の世話をするように、チコちゃんを「人間」にしていく… / 作中から、車谷、ジュンユ、歯科医の先生、タクシー運転手の鯛造君と、徐々に脇役陣が充実し、トモちゃんの「荷」も、少しずつ下りてきて、聖母から友人へと変わっていきます。/ けして、人に大きな声でいえるものではないけど、確実に、世の中のだれかの役に立つ仕事をこなす、車谷と、チコちゃん。死を待つだけの病魔を抱えながら、予想以上の延命期間を、淡々と日々受け入れるジュンユ。どこかに深い悲しみを抱えた先生。それぞれの事情にも、少しずつ、切込みが入っていきます。/ 後半に進むにつれ、物語はどんどん哲学的になっていき、謎の老婆と幼少期の車谷の出会いの会話のシーンなどは「火の鳥」にも匹敵するほどの重厚さと感じました。/ 終盤では、チコちゃんの「口」を借りたかのようにして、神様が車谷に人生の何たるかを語り掛け、今後へと導いていくシーンは「これを実写化できないために、ドラマにならないの?」と思わせるほどに、次元を超えた重厚さに包まれています。/ 後半、ついに、トモちゃんの人生が明らかになるのですが、やや駆け足だった印象はあります… けして、完璧な聖母ではなかった、トモちゃん。その彼女にも、救いの手が述べられます。/ 周囲の子供が「ペンギン」を見た自分と同じ年齢になったら見せたい、森下先生の最高傑作です。

    • 2
  2. 評価:5.000 5.0

    あの作品…

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    有名な「マトリズム」の作者さんの作品、と言えば

    ある程度、漫画を読み込んでいる方なら、あの、独特の「狂った眼球」のタッチを思いうかべるのではないでしょうか。

    本作は、原則、やってはいけないクスリに手を出した人間は、ほとんど(現在50話ほどまで読んだ時点で)、出てきませんが、

    いわゆる、重度の精神疾患になった方の、家族らの苦悩に焦点を当てた作品です。

    もはや、自分の言動を理解している状態にない「患者」らを、どうしたらいいのか、困り果てた家族が行き着く、

    「トキワ精神保健事務所」。

    ここは、公的機関でなく、所長(医師の資格はないようだが、弁護士と対等に対決するなど、かなりの頭脳の持ち主)と、助手の女性の2人体制にて、さまざまなケースに対応する、民間ケースワーカー機関、とでもいえばいいでしょうか。

    無事に収まることがあれば、どうしようもない結末のものもあり、読み進めるには、マトリズム以上の精神力が必要かと思います。

    特に「あの眼球」が、毎回のように出てきますので。


    疾患の当事者である知人が読んだところ(通院中)、「〇〇でわかるナントカ」のような、どこか患者をバカにしているようなおふざけ作品を、自然に駆逐してくれるであろうほどの、深く真理に迫った傑作とのことでした。
    (こちらを読んだら、〇〇でわかる、なんて、アホらしくて、誰も読まなくなり、絶版になるという意味らしいです。)


    なお、某SNS系アプリのように、毎回、コメントができるものでは、あまりコメントを投稿しないことを、個人的には、おすすめします。

    (めちゃコミで読むのがいちばん)

    疾患の当事者、家族、知人、医療及び施設関係者、関連学校の学生、そういう方々を受け入れているアパート経営者など、じつに多種の「関係者」が読んでいるようでして

    実例として、1000件近くの「いいね」をもらっている投稿が、その反面、すさまじいまでの反論投稿をされており、私は医療関係者でもないのでわからないのですが、投稿内容にあるわずかな「ほころび」を突いて、200字の制限でよくできると思うほどに糾弾するコメントや、「ネットで拾ったであろう浅はかな知識をひけらかすなバカ」といった、カオスの状態となっており、まさに「うかつな投稿などしないほうが身のため」です。

    めちゃコミは、平和なので、こちらで読み進めたいと思います。

    • 0
  3. 評価:4.000 4.0

    猿…なの?

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    かつて薬害問題の責任を押し付けられそうになり、結果「無実」であったものの、世間的には大きなマイナスイメージを負ってしまった中堅製薬会社の社員らが、登場人物の9割以上をしめる。

    ワンマン社長により、このご時世に「親睦のための、登山に近いハイキングイベント」を行い、そこそこの苦労で終わるものの、待っているのは、その千倍以上に過酷な恐怖の世界であった。

    全体から離れたところで、ひそかに「同盟」を結ぶ者達、ひとり苦悩する者、そして、なにかを企んでいる者
    容赦なく、人が死んでいきます。


    中盤というか、序盤から「この動きは、もう、猿ではない。」と思うものの、ぐいぐい、読み進められる。


    唯一の難点?は、これだけのめちゃくちゃな環境下に数日間も置かれたら、髪の毛なんてギトギトのボサボサになるであろうに、皆、きちんとヘアセットされたままであること。特に、女子は、初日からのヘアスタイルが、多少、汚れが見えるものの、ほぼ原型をとどめていることでしょうか。

    どれだけ、すごいスタイリング剤を使っているの?と…

    休日にイッキ読みをすると、夕方に、つらくなってきます。

    娯楽要素ゼロです。


    ただ、今、ゴラクで連載されている「2」に出てくるような、危機におかれると、どうしようもなくおかしくなり、周囲に迷惑をかけまくるというキャラは出てきません。

    悪人は、悪人で、ひっそりと、です。


    髪型で、マイナス1です。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    分身

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    平成初期には、青年誌から週刊誌と、実に15本ほどの連載を抱えていた、超売れっ子であられた、柳沢先生。

    その作品が、万人から常に大きな支持を得ていたかは別として、絶大な「今度は何を描くのか読みたい」と思わせる、不思議な魅力がありました。


    その先生の、分身ともいえる「山形先生」が、けっこうな売れっ子作家であるにもかかわらず、諸事情から、都内の安アパートに住み、まだ若い隣人たちに、最高にうまいビールの飲み方から、この国の行く末、ダンディズムを説いていく姿は、先生が一番描きたかったのは、この作品だったのでは?と思わせるほどです。


    先生の特徴として、一般人を「衆愚」というか、直接にはそういう表現はしないものの、ちょっと高みから「烏合の衆が…」とみているところがあり、また「役人批判」は、けっこう「ハズして」いるなという感じがします。

    この「何様批判」なところから、「月とスッポン」からファンを続けていた読者が離れたとも一部では言われていますが、「係長」で、その多くを引き戻した先生の底力はさすがと思います。

    連載当時は、はるか上の世代であったオッサンの先生が、今や同世代。

    同じレベルで卓を囲む気持ちで、今一度、先生の哲学を仰いでみたいと思います。


    星、マイナス1は、かなりスレスレスレのスレで、飲〇運転を容認すると捉えられかねない言動がたまにあり…


    まずは、読んでみましょう。柳沢哲学!

    • 1
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