スミーくんさんの投稿一覧

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作品レビュー
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11 - 20件目/全23件

  1. 評価:4.000 4.0

    わかる

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    私もしばらくキャバ一本で働いていた時期があって、
    その後アラサーの頃に、前の店の地域は避けつつも、少しだけ派遣のキャバで働きました。
    あの独特の音楽と照明の空間に戻った時の花子の気持ち、わかるなぁ…と思いました。

    売れるとあからさまにヒエラルキーが上がって何でも正当化されていく、
    それでも普通に懐き懐かれ…の人間関係はあって、
    だからといってそんな友情の関係でも平気で嘘が混ざってる、
    キャバクラのバックヤードの雰囲気が良く描かれていると思います。

    キャバで働いていると、どうせ店についてから夜用のメイクし直さなきゃならないので、
    同伴が無ければ頭ボサボサ・すっぴんで出勤なんてザラなんですよね。
    だから夜あがった花子が自分に構わない地味なOLになっていたのも、人によるとは思うけど、意外と現実味あると思います。

    でも、終わりの尻切れ感は正直ちょっと寂しいかな。
    ナンバーの発表なんて毎月の事だし、こんな風に含み持たせるほどのことでは無いんじゃないかなぁ…と。

    あと、いくつかつっこみたくなるところもあったかな。
    伝説のナンバー1がバースデーで200万?とか
    飛んだ子がカムバックは厳しいでしょ…とか、
    それと店の売上助けるほど売れてるのにヘルプに付けるかなぁ、
    しかも保証期間だろうにフリーに着かせないとか…??
    彩さんの営業も、完全な友営だと客単価上がらないので、あのくらいの色恋なら店も勧めてくるし、あんな悪者扱いされる程ではないような。

    あと番外編?の昼キャバの奥さんも、
    あれだけ愛想なかったら指名やドリンク取れないだろうに、
    昼キャバって時給はコンビニに毛が生えたくらいしか貰えないので、
    バックつかなきゃ高収入ではないような…。
    それに最後、シンママになったなら、もう昼キャバじゃなくても良いんじゃないかな…とか。。

    まあちょっとアレ?って所はあったけど、
    雰囲気としては、ドラマなどで描かれるキャバの話よりも
    夜の雰囲気がよく出ていて、楽しかったです。

    • 19
  2. 評価:5.000 5.0

    ショートショートや都市伝説のような世界

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    作り込まれた設定やキャラクターの魅力で読ませるのではなく、
    シンプルな設定で人間の内面や人生を描いていくような漫画なので、
    漫画が好きではない人でもショートショート感覚で楽しめると思います。

    基本的には1,2話完結の読み切りなのですが、
    読み進めていくうちに、完結した物語のキャラクターが話の中に登場したり、
    そのうちに走馬灯株式会社やディスクが壊れて人生が無くなってしまった人たちの謎が解けていきます。
    壮大な伏線回収が感じられてドキドキしました。

    後ろの方の話で、走馬灯株式会社を探す探偵が世の中を見回しながら
    「この中で走馬灯株式会社に行ったことのある人はどのくらいいるのだろう」と眺める雑踏の中に
    前話までに読んだ登場人物たちが沢山いるというシーンは、
    もしかしたら私の身の回りにも走馬灯株式会社に行った人やとても不思議な体験をした人たちが普通に混ざっているのかも…と思わされる、普遍的な奇妙さがありました。

    個別のエピソードで好きだったのは、雪村莉絵、山本たまこ、妹尾舞、笠置修道、今泉安彦、柴秋人です。
    本当に全然結末が読めないストーリー展開でした。

    全部を有料で読むのは大変ですが、
    全編通したラストの物語も、頭がしばらくボーッと引きずられてしまうような、忘れられない読後感です。
    物悲しくて空虚さもありつつ少し救いも感じる、静かなエピローグでした。

    もし読み切りではなく本編を追いたい場合は、「喜島茂輝」「澄川探偵事務所」「秋月楓」「風見匠」「光明寺輝人」「澄川耕作」「羽宮理乃」「走馬灯株式会社」の順(できたら「今野満男」も)に読んでいけば、全部のエピソードを読まなくてもエピローグまで読むことができます。

    ここ数年で読んだ漫画の中で一番面白かったと思います。

    • 7
  3. 評価:5.000 5.0

    怖いといより不気味

    全話読みました。
    数話ごとの読み切りのような感じで進んでいきますが、どのエピソードもホラー映画や推理物のように全ての謎がすっきりするまで解かれる事はなく、
    都市伝説に隠された事件の片鱗を掴む程度で各話終わってしまいます。
    人によっては物足りなく感じるかもしれませんが、個人的には、こういう不可解さが残る所こそ不気味で面白いと感じました。

    好きなエピソードはきさらぎ駅。怖かったです。

    • 1
  4. 評価:5.000 5.0

    ハマりました

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    人は亡くなると、あの世に行く前に役所に成仏するための申請書を提出しなくてはならない、という設定。
    その「死役所」の中の話という短編集です。

    亡くなった人は、死後物の漫画によくある、蘇るチャンスがもらえるような事はおろか、
    この世をのぞいて遺された人がどうなるのか、知ることすら出来ません。

    自殺や病死だった人以外は、突然の自分の死を受け入れておらず、
    生活事故や発作で亡くなった人は、呆然とし、
    交通事故死した人は損傷した自分の姿に嘆き、
    他殺された人は泣き怒ります。
    でも、死後49日以内に申請を終わらせて成仏しないと、永遠に冥界を彷徨い続ける事になってしまうため、
    皆、今までの人生を振り返ったり
    職員に話を聞いてもらいながら、
    今までの人生の終わりを受け入れ
    生まれ変わるため成仏をする覚悟をしていきます。
    淡々としていて、不気味さや静けさを感じる絵柄が内容に合っていて、夢中になって読んでしまいました。

    ここからネタバレですが、
    現世で極刑になった人が職員をやっているという設定が秀逸だと思いました。
    冤罪や事情あって殺害理由を話せなかった人以外は、
    極刑になるくらいなのでかなり残虐な事件を起こしているのですが、
    そんな元極刑囚達も、職場の仲間やお客さんとは和やかに会話し、
    時には一緒になって涙したり、
    虐待死の子供の申請時にはやるせない感情をぶつける、
    そういう人情を見せながらも、
    自分が生前起こした事件には、どこか他人事だったり、
    あいつらは殺されて当然とか、自分は悪くないとケロッと言ってしまう。

    なんだか、人間の社会的で人情味あふれる面と、凄惨な事件を起こすような面が
    表裏一体で普通に混在して描かれているのが非常に面白いです。

    シ村さんの過去も気になりますが、
    自分としては、ニシ川さんが起こした事件が不気味なので、彼女がどう考えているのか、
    彼女の話を読んでみたいです。

    • 1
  5. 評価:4.000 4.0

    現実では男の人も騙されたフリ

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    面白かったです。
    この作者さんの描く嫌な女は、事情を知っていくと同情してしまいますね。
    近くにいたら嫌だけど、キャラとしては嫌いになれないという感じ。

    東雲さん以外の男の人たちがあまりに簡単に妃乃に騙されていってしまって、
    読者から見たらアホか!って思いますが、
    私事、若い頃キャバクラで働いたことがあって、その時に友達の嬢に色恋営業かけられているお客さんが場内指名で呼んでくれるということがよくあり、
    ある日、本指名が席を抜けた時にお客さんにボソリと
    「俺もこれがただの色恋営業なのは分かってるんだ」と言われたのを思い出しました。
    自分の事を騙そうとしている悪女なのは分かっているけど、それでも見放したくない、
    自分の度量で彼女が変わっていってくれたら良いなと。

    私たちは、こんなに辻褄合わない話で騙されて、正直、男ってバカだな〜と思っていたのですが、
    意外と向こうは、こちらの浅はかな仕掛けはお見通しで、騙された体で寄り添ってくれてるって事もあるのかなと。

    真奈ちゃんが妃乃を赦し続ける姿勢にも、そんな表面だけじゃない愛情を感じたし、
    妃乃が今まで騙してきた男性たちの中にも、そうやって本当の妃乃を引き出し寄り添うつもりだった人もいたんじゃないかなと。

    友人を陥れては束の間の自己満足を得て、それもすぐに消え…を繰り返してきた妃乃は、最後まで相変わらずではありましたが、
    あの電報を送れた事や空を見る表情は、
    真奈との仲に消えない何かを見出せてきたのではないかなと感じました。
    いつか2人が再会できるか、会わずじまいか分からないですが、
    他人に勝つ事にこだわるより、自分が幸せになる道を妃乃が見つけて行けたら良いですね。

    • 1
  6. 評価:5.000 5.0

    読めば読むほど

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    淡々としすぎているアキラと得体の知れない陽子に、
    はじめのうち中々笑いどころや魅力が分からなくて入り込めなかったのですが、
    80話くらいまで来て慣れてくると、この静かさがたまらなく、やめられなくなりました。

    時々出てくる、命というものをどう捉えているのかという問いに
    答えが出ないながらも変わってきた気持ちをシンプルに口に出し、行動の変わってきたアキラには、
    読んでいるこちらも一緒に命について考えているような気になりました。

    また、酒で乱れる男を弄んで面白がる陽子や最低賃金以下で人を使うタコ社長など、得体が知れず感情移入しにくいと思っていたキャラ達の本音や誠実さが垣間見えてきて、
    こちらも泣いてしまいました。

    続きが楽しみです。

    • 0
  7. 評価:4.000 4.0

    面白いと思います。

    ネタバレ レビューを表示する

    穴以外の2タイトルは、各3話で1物語、
    穴はオムニバスで、1と2は1話1物語、
    穴3と穴4は、2話で1物語の前編後編という構成です。
    なので、1話だけ読んでみたいという場合には、穴の1か2なら1話で読み切ることができます。

    ホラー漫画ですが、妖怪や霊が出てくるような話ではありません。
    よく幽霊やお化けは、見る人の意識が脳に見せているなんて言いますが、
    全編を通じて、主人公の幻覚?ともとれる現象に読者ごと巻き込まれていくような印象でした。

    GAME OVERは、主人公以外の友人達の顔が真っ黒や、表情なく描かれており、
    さらに名前はZとかGとか、、
    まるで思い入れしようのない登場人物で異様な雰囲気ですが、
    そんな友人達が消され、戻ってくると鏡に映らない人になっている、
    そんな鏡に映らない仲間が次々に増えて、
    「あれ?こんなに沢山いたっけ?何人で来たんだっけ?友達って誰だったっけ?」となる展開に
    この一切キャラクター性のない登場人物達がぴたりマッチしていて、なるほどと感じました。

    穴は、それぞれのストーリーで「穴」の設定が違い、
    特に3,4が面白かったです。

    主人公の女の子は、眠るといつも連ドラのように同じ登場人物で進む夢を見る。
    そこで夢の中の自分がいつも夢で冷たくあしらっている男の子がいるのだが、ある日主人公の目覚めている時の世界にこの彼が現れ、ここ(主人公にとっての現実の世界)は俺の夢の中の世界だと言う。
    ここは、自分の現実の筈なのに、彼の夢なのか、もしかして夢の中の自分も何処かにいるの?…と意識が交錯していく中、
    夢と現実を繋ぐ穴の存在に気づく…といった話です。

    私は笑ちゃんは、中学受験に失敗しランク下の学校に入学し、
    良い成績でも親に評価してもらえず、間違えた漢字をひたすらノートに練習させられる笑ちゃんが主人公の話。
    テストで満点だった時にも母親は彼女の書く「笑」の字が下手だと、寝る時間を削ってノートに書かせます。
    誰でも経験あると思うのですが、同じ漢字を繰り返しそれだけ書いていると、それが意味のある文字ではなくただの記号に見えてくる…
    そんな感覚の中、友達に教えられた「鏡に向かって『お前は誰だ』という遊び」をすると心が落ち着く…と、
    少しずつ壊れていく笑ちゃんの感覚が分かるだけに悲しくなってしまいました。

    • 1
  8. 評価:5.000 5.0

    刺激される

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    結婚で専業主婦になり何年も経つと、
    夫以外には社会との繋がりも薄く
    働いていた頃のように評価を受けることもない。
    でも夫は既にこちらに興味も無いし
    お洒落しても見てくれる人もいない。
    自分磨きなんて贅沢している時間があったら、その分家のことを充実させなきゃ…

    そんな毎日を過ごしているうちに
    自分ってなんなんだろう…
    って分からなくなってしまうんですよね。
    本来唯一自分の存在に意味を持たせてくれる筈の夫との関係が崩れると
    帰属する場所を失った感じで行き場の無い感情に息が詰まる…。
    冒頭の主人公の気持ちにとても共感しました。

    主人公には自分で気づかなかった素材の良さがあったのでモデルになれたけど、
    そんなのは目指すべくもなくても、
    茜子に厳しい言葉を言われても
    真っ直ぐにアドバイスとして自分を奮い立たせ綺麗になっていく主人公に
    読んでいてとても刺激をもらい、私も夫のためではなく自分のために頑張って綺麗になりたい!と思いました。

    • 0
  9. 評価:3.000 3.0

    人事の化学反応

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    苦情の出ている社員を適正に異動させたり組み合わせたりする事で
    良い化学反応を起こして社員みんながやりがい持って力を発揮できる環境を作る

    現実にはこんなに個々の件に関われるような人事部は中々無いと思いますが、
    面白い組織だなーと思いました。

    パワハラすれすれの林さんやトラブルメーカーの飯田さんを制裁して追い出すのではなく
    甘やかさず育ててくれる環境に動かすため、
    飯田さんが異動先でイジメに遭っても、ザマアミロではなく問題としてまた調査。

    配信中の24話まで読みましたが、
    過去の怪しい人事考課の黒幕や
    営3課のボスの今後、
    飯田さんと課長の本当の関係など
    これから明かされていくのが楽しみです。

    2つ気になった点が…
    ・久我さん、部長からのトップダウンの指示を受けてあんなに頑張っているのにランク4って、
    肝心の人事部内の評価はどうなっているんでしょうか?

    ・1話50pの割にちょっと内容が少ない気がします。
    あまり長くないのに結構お金がかかって、読み終わった後凹むというか。。

    • 0
  10. 評価:2.000 2.0

    主婦の存在価値をどのくらいと考えるか

    専業主婦の30代です。
    専業主婦であることに常に不安を抱えていて、共感する部分もあります。
    でも、私の感覚では、悩みの本質がちょっと違う…。

    この旦那さんは、パートナーとして主婦を見下し大変さを理解しようとしない、嫌な人という感じに描かれています。
    でも、私の感覚では、
    専業主婦って、この奥さんの価値観も本当に常に持っているのですが、
    同時に自分の中にこの旦那さんの価値観も持ち合わせていて、
    何をしていても自分の生産性や価値に自信が持てず空虚…
    少なくとも結婚前仕事が好きだった私はそんな気持ちをいつも持っていて、それが苦悩に感じています。

    だから、もし自分がモモコさんなら、
    何か新しい事をしようとして日常に支障が出そうな時の夫の言葉にあんなに呆れたり怒ったり出来ないなと。

    この作品のレビューを見ていると、
    同じ女性、同じ専業主婦でも、高評価と低評価で分かれていますが、
    読んでいて、これは、主婦の仕事にどのくらい価値を認めているかという意識の差なのかなと感じました。

    社会派の作品や世相を反映した作品の宿命ではあると思いますが、
    独身や仕事持ちだったらきっと楽しく読めたけど、
    現在進行形で解決できないモヤモヤを抱える当事者としては、
    そのモヤモヤをチクチクと刺激されるようで、辛いな…というのが正直な感想です。

    • 1
全ての内容:全ての評価 11 - 20件目/全23件

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