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1 - 3件目/全3件

  1. 評価:5.000 5.0

    オタクとヤンキーは純な魂で恋をする

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    恋愛における障害が建前上ほとんど消滅した日本において、唯一残った障害が「オタクとヤンキー」である。
    オタクとヤンキーは文化的背景を異にし、社会的に分断され、意識的に両極に配置された存在だ。
    そんな二人が四苦八苦しながら、お互いを理解していく物語。
    面白さの妙は異文化間コミュニケーションにありがちな誤解や齟齬であるのだが、そこに不快感は生じない。
    それはヤンキーである龍桜が大好きなかづ子を理解したいとかづ子のオタク趣味に虚心に向き合い、かづ子は龍桜をヤンキーではなく不器用な小学生として受け入れているからである。
    ショタお姉要素はあるが、龍桜の可愛らしさピュアさとかづ子の大人としての振る舞いで決してイヤラシさはなく、楽しく読むことができた。

    • 19
  2. 評価:5.000 5.0

    恋愛は人を幸せにするか?

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    鎌倉時代、公家社会の頂点に立つ後深草院の後宮に、なんの覚悟もないまま放り込まれた名門貴族の娘あかこ。
    父とも兄とも慕った後深草院に文字通りの寵愛を受けるが、後宮のしきたりや女の争いに巻き込まれ、すれ違いが生じる。
    父の死を機に、初恋の男西園寺実兼や後深草院の異母弟にして仁和寺御室性助法親王、同じく異母弟にして当時の帝の亀山天皇、藤原氏長者である関白鷹司兼平などと交わりながらも、後深草院を思い切れない。
    後深草院もまた多数の妃や召人を持ちながら、あかこに執着を示す。
    多数の人を巻き込み、政治的な動きにも巻き込まれながら、二人の関係は徐々に変化していく。

    かなりセクシャルな描写がありますが、作者特有の大胆な省略表現でいやらしさはゼロです。
    個人の感情より大切なものが山ほどある時代、それでも自分の感情に正直に生きたあかこ。
    彼女は恋愛をすることで幸せにはなりません。
    寧ろ不幸を引き寄せています。
    それでも恋することを諦めない彼女を通じて、生きる意味や愛とは何かを考えさせる作品です。

    • 22
  3. 評価:5.000 5.0

    石をも穿つ真木の執念

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    西先生の描く「家事も仕事も出来る自立した女性」なのに「男運がない」不幸体質のヒロイン。
    中でも本作のヒロインてあるヨリは成育歴からくる男性不信に加え、不幸な男性遍歴のせいで、結婚を諦めている。
    地元で静かに暮らそうとするヨリに言い寄る妻帯者真木は中学の同級生で、妄執と呼ぶべき執念でヨリに迫ってくる。
    真木はヨリに彼女の低い自己評価を改めるように言うが、結局は彼女のそんなところに付け込んで一夜を共にしたり、かなり矛盾がある人物だ。
    だが、それがどうしだというのだろう。
    本作は、過去も背負うべきものも傷も痛みも矛盾もある大人同士が、愛情こそ全てと原点回帰する話なのだ。
    愛こそが全て。
    それが自分の中の妄執であれ、構わない。
    だってそれが生きる動機なのだから。
    そう潔く自分の愚かさを認める大人の不器用な恋の物語だ。

    • 20
全ての内容:全ての評価 1 - 3件目/全3件

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