5.0
重厚で骨太なお話
絵もしっかりしてるし、歴史的背景も解りやすい、面白い作品です。主人公チェーザレボルジアは
実在の人物です。芸術家で世間知らずの彼が気に入り、派閥が違うのに助けたり、構ってくれます。が、この時代、簡単に人が死ぬので、デリケートな感性の方は読みにくいかも。しかし、チェーザレボルジアは私生児扱いなので、どんなに優れて優秀でも公の席では引け目があり、それが本人の悲劇でもあります。
マキャベリも出てきて、メディチ家の面々がドンドン出てくる凄いお話です。歴史のお勉強になるし、時代を動かそうとした有能な男性のお話として読むと読みやすいかも。けどチェーザレボルジアが最後にどうなったか知っている私としては、せめてお話の中では、見も心も満たされて幸せになる時間が多ければよいなあと思ってしまいました。
けど自分の能力を最大限に活用し、時代を動かして生きた証をたくさん残した人生には悔いはないでしょう。
素晴らしい人生だったと思います。
大変魅力的な作品で、骨太な歴史物コミックです。
オススメしたい。
- 6