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1 - 3件目/全3件

  1. 評価:5.000 5.0

    心の中の累

    尋常ではないほどに醜い容姿、トップレベルの演劇の才能、他人と入れ替わる不思議な口紅…。
    非日常的すぎる設定を持つ主人公ですが、感情移入しながら読み進めることができます。

    作品の魅力としては、綺麗でどこか妖艶さも感じられる絵や、ハラハラドキドキ、緊張感のある巧みな心理描写があげられますが、そればかりではありません。

    他人の美しさを羨むと同時に呪う気持ちというのは、多かれ少なかれ誰にもあるのではないでしょうか。
    そしてそれに気付いたとしても、汚い感情であるとして封印してしまう。
    累はその気持ちを表現し、願望を叶えていく。
    しかし、「姿は醜いが心は清らか」などというきれいごとでは収まらず、共感しがたい部分も持ち合わせる。
    それも社会での居場所を確立する手段として必用なものでした。
    残酷なことに、社会では美しさは力や守りになりうるものです(美しさの持つ弱さにも触れられますが)。

    美しさをめぐる様々な感情。
    自分は累とは違うと思いながらもどこかで同一視しながら読んでいるのかもしれません。

    自分の存在価値は?理由は?
    そこに美しさはどのように絡んでくる?
    いろいろなことを考えさせられます。

    • 30
  2. 評価:3.000 3.0

    心の中のぶーこ

    一番近い友達なのに…一番近い友達だからこそ、幸せを祝う気持ちだけでなく、羨んだり焦ったりする気持ちも出てきてしまうものだと思います。
    自分の方が勝ってる!とまで思うと性格が悪く感じますが、自分は遅れてないんだと安心するくらいなら身近な感情かもしれません。しかし他人と比べて優位に立ちたいという根っこは同じです。

    ぶーこは作品として極端に描かれていますが、誰の心のなかにもある醜い感情を象徴する存在です。
    性格がかなり歪んでいるぶーこですが、生い立ちには同情すべき点も少なくありません。彼女自身も深く傷付いていました。
    友人を失ってから心の治療を始めていますが、本来であれば傷付き体験をしている子供時代から治療が必要だったはずです。
    自分の心が健康でないと人を良く思えなくなってしまいます。

    人の幸せをなんだか素直に喜べないとき、心の中のぶーこに気付き、自分をふと見直して心の健康を取り戻すことが大切だと思います。
    そんなことを改めて考える機会になる作品です。

    • 21
  3. 評価:3.000 3.0

    ちょっと物足りない

    短いなかでよくまとめられた作品だと思います。
    しかしその反面描ききれなかったところもあるのか、摂食障害、こんなものでは済まされない、まだ生易しいとも感じました。
    摂食障害そのものがテーマというよりは、苦境を乗り越える主人公、その人は摂食障害も患っていたくらいの感じがします。
    治療があまりにもさらっと描かれていたからかもしれません。
    主人公が再出発できたのは良かったと思いますが、なぜあえて水商売という設定にしたのか?というところも少しもやもやした気持ちになりました。何かそれぞれを結びつけるような偏見でもあるのか、と深読みしてしまいました。
    この長さだと、きっと描ききれていないところがあるから読んでいても消化不良なのかも知れません。
    摂食障害にまだそれほど詳しくない人が読み物として読むには、病気を大まかに知る切っ掛けになったり、注意換気に役立ったりして良いと思います。

    • 0
ネタバレあり:全ての評価 1 - 3件目/全3件

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