5.0
読みごたえあります
作家さん買いです。
『サヨナラゲーム』と『チェンジワールド』を読んで、とても良かったので、この作品も購入しました。
私は、この作品の方が読みごたえがありました!
南月さんの作品は、受け攻めのうちのどちらかが、ちょっと浅はかというか、いろいろ経験したあとに後から内省するタイプが多いのですが、今回は受けの勇一がそのタイプ。
個人的には思慮の浅いタイプが苦手なので序盤は読むのに少し我慢が必要でしたが、作品後半に至ると、勇一の懐の深さや、穏やかな心に受け入れられていく攻めの陵の姿に、読んでいてものすごく救われた気持ちになります。
BLは、たいてい初めにトラウマが明かされることが多いのですが、この作品では、陵の心の傷痕を勇一がだんだんと知り始めるのと同じくして、読者も一緒に理解していけるのも良かったです。
濡れ場もちゃんとありますよ!
陵の、「勇一が欲しい」「欲しい」「欲しい」と繰り返されるモノローグからの、勇一との濡れ場は、もう、読んでいて、めちゃくちゃドキドキしました(///∇///)
ふだんは気取っている陵が、勇一の前で子供っぽくなってしまうところも可愛いです!
あと、歩の同期生の和也のお母さんのセリフが、すごく良かった!!!
和也のお母さん、脇役と思えないくらい、際立ったセリフがあります。
登場人物に捨てキャラがいないのも、作品の完成度の高さを表してます。
真面目に語っちゃったけど、ほんとに良い作品です!
- 1