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作品レビュー
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291 - 300件目/全499件

  1. 評価:4.000 4.0

    ホラー漫画らしさ

    一応のストーリーはあり、どこでどう繋がるのかという面白さもあるのだが、それは本質ではなく、この漫画には、もっと瞬間的に、感覚的に、ゾッとさせるものがある。
    ストーリーで怖がらせるのではなく、わけがわからないままに、何か、怖い、と感じさせること。
    それこそが、ホラー漫画らしさ、というものではないかと思う。

    嗚呼、タイトルが素晴らしい。

    • 6
  2. 評価:3.000 3.0

    漫画と年齢

    輪廻転生モノの異世界ファンタジー。

    決して魅力のない漫画だとは思わなかったけれど、絵も、ストーリーも、信じられないくらい頭に入ってこなかった。
    ちょっと申し訳なくなるくらいに。
    例えば三島由紀夫を読んで脱落する中学生のような感じで、私は早々にリタイアしてしまった。

    二十年前なら、違っていたかもしれない。
    残念ながら、この漫画を楽しむには、私は歳をとりすぎたのかもしれない。

    • 5
  3. 評価:4.000 4.0

    認めざるを得ない

    評価には迷ったし、決して好きな作品でもなかったのだが、どういったってこの突出した独自性は認めざるを得ない。

    今まで読んできた全ての漫画の中で最もレビューが困難な作品のひとつであり、また、これほどレビューとして何かを書くことが無意味な作品も珍しい。

    とにかく読んでもらうしかない、という種類の漫画。
    読んでどうなるかということについては、何の責任も持てないけれど。

    • 4
  4. 評価:4.000 4.0

    醜い大人、美しい覚悟

    ネタバレ レビューを表示する

    漫画として好きになれたわけではなかった。
    だが、いじめを題材にした中で、これほど誠実な作品には出会ったことがなかった。

    いじめが漫画の中で扱われる場合、誤解を恐れずに言えば、それは基本的にエンタメの道具である。
    過酷ないじめからの苛烈な復讐からのカタルシス。
    まあ、それはそれでいい。
    いじめをエンタメだなんて、不謹慎な!というポリコレ派の怒号が聞こえてきそうだが、そんなこと言ったら、ほとんどのミステリは殺_人エンタメだっつーの。

    この漫画は、そういう作品群とは決定的に袂を分かつ。
    本作は作品の中でほとんど何も解決しないし、いじめの被害者と加害者、どちらの味方もしない。
    「いじめられる側の味方」にならなければ、エンタメとしてのいじめ作品は描けない。

    加害者の親、被害者の親、どちらもムカつく、という非難はよくわかる。
    加害者の母親は自身がいじめられた過去から娘への嫌悪感を抑えられず、娘と向き合えない。
    被害者の母親は娘が不登校になったことから加害者への恨みを募らせ、歪んだ復讐心から暴走していく。
    父親たちはどちらも役に立たない。
    教師はもっと役に立たない。
    おいおい大人たち、しっかりしろや、と。
    それは、そうなんだけど。
    いじめを外から眺めている限りにおいて立派なことが言える大人たちも、自分の子どもが被害者に、あるいは加害者になったとき、それほど立派ではいられないのではなかろうか?
    本作が示したかったのは、いじめに直面したときに多くの大人たちが持ち得る弱さであり、醜さなのだと思う。
    その中で、被害者の母親が最後に辿り着く「自分の子どもが絶対に加害者にならないと言い切れるのか?」という気づきは、とても残酷で、でも、素晴らしい。

    犯罪を巡る論議になる度に、必ず見る意見がある。
    「自分の家族が被害者になっても、同じことが言えるのか!」というやつである。
    これ以上ない正論だが、私はその意見が嫌いだ。
    わかりやすいし、破壊力があるが、想像力を停止して反論を封じるだけのずるい意見だと思うからだ。

    悲観的な物言いになるが、いじめがなくなることは多分ない。
    悲しいことに、解決策もないのかもしれない。
    だだ少なくとも、被害者を、そして加害者を、真摯に見つめることによってしか何かが始まることはないのだと、本作から感じたのはそんな覚悟だったし、その覚悟を、私はとても美しいと思った。

    • 3
  5. 評価:2.000 2.0

    これはしょうがない

    ネタバレ レビューを表示する

    主人公は牧師で、連続殺_人犯に息子を殺されて信仰を捨てる。
    色々あってその犯人の娘を養子に迎えることになるのだが、娘は「父親は犯人ではない」と訴える…というようなストーリー。

    牧師の主人公が聖人君子ではなく、生前の息子への接し方など、あくまで弱さや不完全さを持ち、後悔を抱えて生きている、という点はリアルでよかった。
    が、他はマジで何もない。

    重いタイトルが示すような、信仰を巡る葛藤というテーマは全く掘り下げられることなく、ミステリ的な部分はグダグダ、いやもうこれ、相当酷い。
    設定以外のストーリーが何も決まっていない状態で連載が始まってしまったのではないかとすら思った。
    もしかして本当にそうなのか?
    そんなことあんの?

    まず間違いなく打ち切りエンドだけど、これは正直、しょうがないな。
    まあ、ある意味、好きな作品が打ち切られるより、納得の打ち切りの方がずっとマシだ、とも言える。

    • 5
  6. 評価:4.000 4.0

    コンセプトアルバムとしての漫画

    個々のストーリーはちょっと小粒な印象を受けるものの、まるで一枚のコンセプトアルバムのような世界観、ポップでキュートな独特のホラーテイストは、なかなか魅力的だった。
    現代的なセンスに溢れる作品だが、センスだけで適当に転がしたような無機質さはなく、この作品世界がきちんと愛情をもって構築されているが感じられて、好感度は高かった。
    アルバムで言ったらボーナストラックでありリードトラックでもある、というような位置づけの「リビングデッド・ベイビー」はやはり頭ひとつ抜きん出ていて、素晴らしい。

    • 3
  7. 評価:3.000 3.0

    不運

    気づいたら身体にガチャがついていた、という主人公のバトルギャグ漫画。

    丁寧だし、新しいし、ある部分「ガチャの時代」である現代にマッチしているし、いい完成度のギャグ漫画だとは思うのだけれど、何故だか全く入り込めなかった。
    変な言い方だが、面白いはずなのに、笑えなかった。
    こういうのはもう、我々の出会いが不運だったと言う以外にない。
    特にギャグ漫画はたまにこういうことがあるからマジで困る。

    仮に私がギャグ漫画の作者だったとしたら、「いい漫画だけどイマイチ笑えない」と言われるより、「マジで下らないけど笑える」と言われる方が、百倍嬉しいだろうな、というような不毛なことだけを、私は考えていた。

    私と作品の出会いというガチャは、外れたのだ。
    うーん、あんまり上手いこと言えてねえな、今の。

    • 4
  8. 評価:1.000 1.0

    感情が死んだ

    ネタバレ レビューを表示する

    ギャグ漫画からゾンビ漫画にシフトチェンジする話。

    私はこういう漫画や映画を「ジャンル崩壊系」と呼んでいる。
    例えば、という例を挙げること自体がネタバレになってしまうので、漫画の具体例を出すのは避けて映画にするが、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」なんかがそうである。
    ちなみにあれも、この漫画と同じで、途中からいきなりゾンビ映画にジャンルが変わる。

    この手法はサプライズを得やすい代わりに、一定のリスクがある。
    上手く決まれば、いい意味で「騙された!」という爽快感をもたらすのだけれど、基本的に人は「そのジャンル」を望んで足を踏み入れているわけだ。
    例えば、「ラブストーリーかと思ったらホラーじゃん!」という作品があったとするが、そもそも、ラブストーリーを手に取る読者はラブストーリーが読みたいと思っているわけである。
    その先行した願望を超えて、「でも、面白かった」と思わせられれば成功だけれど、「いや、ラブストーリーが読みたかったんですけど」と白けられてしまうリスクは常にあるよ、ということだ。
    だから、先の例で言えば、本来ホラーを読みたい人に読んでもらえるのがいいわけだけれど、ホラーを望む読者は一見ラブストーリーに見える作品を手に取らない、というジレンマが生じる。
    「いや、これ実はホラーで」というのはネタバレになるからもうアウトなのだ。
    そういうわけで、色々と難しい手法だと思う。
    それだけに、ジャンル崩壊系の作品を楽しめたときには、他では得られない種類の感慨があったりするのだけれど。

    まあ、色々書いたけど、本作はそういうことを論じられる次元にない。
    私は書くことがなかったから、書いただけだ。

    本当に酷い。
    序盤は一応ギャグ漫画の体裁なのだが、申し訳ないけれど、これがもう、形容の仕様がないくらいつまらない。
    それがただ、ギャグに片足を突っ込んだ状態のまま、これまた絶望的につまらないゾンビ漫画に移行する。

    私は読んでいるうちに自分のあらゆる感情が死んでゆくのを感じたし、だから、ジャンルが崩壊しようが何しようが、サプライズもクソもなかった。
    サプライズというのも感情であるから、感情の死んだ読者となった私には、もはや何も感じられなかった。

    • 6
  9. 評価:2.000 2.0

    乱歩が泣いている

    単独の漫画作品として見れば、それほど悪くはなかった。
    ミステリと呼ぶにはあまりに大雑把に過ぎるし、アニメチックな絵柄も気になるが、ポップで勢いはあり、「探偵調」のアクション漫画として読む分には、まあ、許容範囲ではなかろうか、と。

    しかし、馬鹿言っちゃいけない、本作は「明智小五郎」を名乗っているわけだ。
    この一点は、どうしても許容できなかった。

    小学校の頃、乱歩が子ども向けに書いた探偵小説を読んで、生まれて初めて好きになった探偵が明智小五郎だった。
    だから、余計に許せない。
    いくら何でもやりすぎだ。

    例えば、だ。
    「ジョジョ」ではない漫画で空条承太郎という学生帽の人間が出てきて、「オラ、ワクワクすっぞ!」とか言われて許容できますか?
    「ドラゴンボール」ではない漫画で孫悟空という胴着の人間が出てきて、「ジッチャンの名にかけて!」とか言われて許容できますか?
    私は無理だ。
    そのくらいのことを、この漫画はやっている。

    かといって、明智小五郎という設定を取っ払ってしまうと、乱歩作品へのオマージュというかパロディというか、そういう部分が全て死んで、作品の機能が停止する。

    もう少しまともに明智小五郎を描いてくれたなら、それなりに読める漫画にはなったと思うが、これでは、乱歩が泣いている。

    • 5
  10. 評価:3.000 3.0

    昆虫版「E.T.」

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    ある日、宇宙から(?)飛来した奇妙な昆虫(?)「オゲハ」と、主人公の少年の交流を描いた作品。
    簡単に言うと、ちょっとグロめの「E.T.」という感じの話、と思ってもらっていいかと思う。

    アイデンティティーとしては、主人公の少年がいい奴でも何でもない(少なくとも作品開始時は)、というところだろうか。
    オゲハを大して可愛がるでもなく、それこそ面白半分で虫を籠に囲う残酷な子どものように、生き物を飼う、というよりは、半ば玩具のように見ているようにしか感じられず、スーパーで購入したキャベツにくっついてきた芋虫すら真剣に育てていた私としては、てめえは生命をナメてんのか、と非常に印象は悪かった。

    が、結果的には、この主人公像がなかなか功を奏している。
    この「別にいい奴でも何でもない」少年が、オゲハと共に時間を過ごす中で、何となく情や愛着を覚えていく、何となく守りたくなってしまう、その過程は、感動的というほどでもないが、まずまずリアリティーがあったように思う。
    人間による他の生命との付き合い方なんて、現実的には結構そんなものなのかもしれないし、その「そんなもの」がわりと大事なのかもしれない、とも思った。

    • 4
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