5.0
単行本の分量で考えてみて、、、
国松くん:彼方=4:3
というとこでしょうか。
ハッピーエンドで終わった男の子よりも振られた男の子との分量が多いというところに、少し違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
が、私はこれがこの作品のベストな流れであり、成功で終わった作品だったんじゃないかな、と思います。
作者さんは「普通の少女漫画がスタートする前の女の子の本当の姿」を描きたかったんじゃないか、と。
も少し分かりやすく言うと、少女漫画の主人公ってもともと美人だったり、そうでなければ性格が可愛らしかったりお人好しすぎたり。どこか「出来すぎ」感を多かれ少なかれ感じるのですが、この主人公は、違う。
人間くさいというか、リアルの女の子をそのままをちゃんと忠実に描けている。
スイッチガールのときもそうでしたが、作者さんは「本物の女の子」を描くのがとても巧いんですよね、言動も心情も。
彼方と出会った時点が他の少女漫画のスタート地点くらい、スペックとして。
でも、それまでの話を丁寧に描いているこの作品の分量の采配は作者さんお見事と言いたいです。
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