5.0
救済という名の愛
構成が実に素晴らしいと思う。速いテンポで展開していくストーリー、次第に解き明かされていく哀しくも切ない過去、浮かび上がる主人公達の苦悩と葛藤に心を締め付けられながら迎えるクライマックス。思わず嘆息してしまうようなラストシーンに至るまで、印象的な画や台詞に満ちた場面展開は、まるで一本の映画作品を見終わったかのような充足感。色、がキーワードになっているだけに、モノクロの画の中に自然と色彩を意識させられたり。無駄なくこの長さで物語を綺麗にまとめあげているのも凄いと思う。救済という名の愛を描いた上質なドラマ。救われたい、救いたい、愛されたい、愛したい。主人公達三人が救われることを祈らずにはいられない。
- 3