5.0
大好きな相手を信じて大切にするっていいな
芸能界モノだけど、ライバルとバチバチしたり、意地悪プロデューサーにいじめられたり、マネージャーにジャマされてすれ違ったりというヒリヒリした展開はなく。
素直で純粋なアイドル柿ピーと、大人で真面目で優しいアナウンサー久米田さんが、お互いと仕事をどう大切にしていくかが、作者らしいほんわかした絵で描かれます。周囲もみんな優しくてほっこり。
26歳のトップアイドル柿ピーこと柿崎透は、デビュー10年目の新しい取り組みとして情報番組の総司会を務めることに。進行役の局アナ久米田宏は、初対面こそ苦手だったが、一緒に遊びに行ったり家飲みしたりと交流を深めていく。
自然とお互い好きになって付き合うようになるが、半年後、番組リニューアルと久米田の海外赴任が重なってしまう。
柿ピーが、今度の恋こそ大切にしたい、でも仕事と恋愛とどちらかを選ばないといけないのか、自分はどうなりたいのかと悩む様子が、過去にいろいろ諦めてきたシーンも出てきて、切ない。
その不安を乗り越えて遠距離恋愛を決意し、久米田はNYへ。
ここまでは柿ピー目線で、このあと8-12話は赴任~その半年後の一時帰国を久米田の目線で。
柿ピーに会えなくてホームシックになったり、焼き餅を焼いたり、付き合っていることを誰にも言えなくて悶々としたり。でも周囲に迷惑をかけたり相手をなじったりとかはしない。自分の中で折り合いをつける。
そんな大人な久米田が、柿ピーを独占したい、人目がないところでデートしたい、この可愛い恋人を自慢したいと勇気を出して我が儘を言って地元に連れて行く。
チャリを二人乗りしてデートしているのがとっても微笑ましい。
控え室でキスをしていたのを見られて「しーっ」って言うシーンにもニヤニヤします。
そして最終話13話。
久米田がNY赴任から帰国して最初の仕事に柿ピーがゲスト共演することに。
この「くめさんぽ」収録の様子がキュンキュンするったらー!
離れていた一年間、柿ピーも寂しかった、でも健気に隠していたんだねぇと胸がぎゅーっとなる。
これからもいろいろあるだろうけどこのふたりなら乗り越えてってくれるよねーと温かい気持ちになります。
なお「風花、つもりつもる」11-12話「ラブミーベイベー」の主人公椎名くんは家族ぐるみで柿ピーファンで、柿ピー似のエビくんに恋しちゃう可愛い短編。そちらもぜひ。
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