5.0
ネタバレ一歩手前です
誰しも大切な人と自分の生き方の間で選択せざるを得なかったという経験はおありだと思います。その事を思い出す事も曝け出す事も簡単な事ではありません。だから、この作品に触れた時に心が揺らいだのだと思います。
普段はレビューとか書かないのですか、他のサイトで偏った視点から酷評されていたのを拝見しましたので、視点がそこだともったいないなと思いレビューを書いてみました。
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誰しも大切な人と自分の生き方の間で選択せざるを得なかったという経験はおありだと思います。その事を思い出す事も曝け出す事も簡単な事ではありません。だから、この作品に触れた時に心が揺らいだのだと思います。
普段はレビューとか書かないのですか、他のサイトで偏った視点から酷評されていたのを拝見しましたので、視点がそこだともったいないなと思いレビューを書いてみました。
読みながらずっと胸がざわついていました。作者さんがこの漫画を描いた意味‥きっと、涙なしでは読めないんだろうなと思いつつ最後まで止まりませんでした。
大ヒット作を生み出す東村アキコ先生の自伝漫画ですが、高校の時に出会った絵画教室の日高先生に語りかけるような、長い長い謝辞ともラブレターとも取れる作品です。
忙しい日常の中で楽な方へ流されたり、大切な事を蔑ろにして後悔したり‥人間なら皆あると思います。
ひたすら「描け」と教えた先生。絵画であれ漫画であれ、教え子が描いていて幸せなら先生も本望だと思います。
(結末がわかりそうなので一応ネタバレにしておきます)
東村あきこ先生の東京タラレバ娘にどハマりしていたら、友達にかくかくしかじかを薦められて読みました!!
あの時(10代の頃)は気づけなかった優しさとか、あの時は未熟過ぎて受け止めきれずに、恥ずかしくて素っ気ない態度をした小さな自分とか、失ってから気づく後悔や懺悔。
そんなだれにも言えなかった気持ちが上手に描かれていた。
勇気がいると思いませんか?
輝かしい半生ならまだしも、この方本当に自分をさらけ出して、自分の漫画家としてのルーツを漫画にしてる。
全部が全部良い思い出じゃないだろうに…身を削って生きてる感が半端ない。
けど、そういう先生の作品は素晴らしく読み応えがあるのだ。
作中の言葉の雰囲気から、先生はもう亡くなっているんだろうなぁ…最後まで読みたくないなぁと思いながらも、一気に読んでしまいました。笑いあり涙ありの本当に面白い作品だと思います。作者様の駄目なところも包み隠さず描かれていて、だからこそリアルな感じが伝わってきて、最後は、久々に声を出して泣いてしまいました。
私もバカだから、同じようなことをしでかし、同じような気持ちになりました。
大切なことを思い出させてくれる作品です。
芸術は厳しいけれど、そんな素晴らしい恩師がいることを誇りに、これからも頑張って下さい!
応援しています。
今こんな美術教室があったら訴えられそうです。顔面アイアンクロー、竹刀で叩くなんて頭オカシイくらいになってしまった昨今は寂しさを感じるな。私はその時代の流れをかろうじて見てきたからあれはあれで懐かしい気もします。若者の若気の至りの抑えになったり、ある程度の忍耐を身につけるような所があったと思う。書いているうちに批判されそうですね(汗
個人的にはすごく惹きつけられる漫画です。
作者とほぼ同世代の元美大生です。私は作る方ではなかったけど、美大受験の雰囲気、楽しさ、辛さがこんなにリアルに伝わる漫画はないです。
加えて、この漫画は「師をもつ」ことがどういうことか、強く伝わってきます。ついていけない、そうじゃないんだよと先生に対して思いながらも、先生は教え子に自分の持ってるものをできるだけ与えようとする。そして教え子が師のありがたさに気づくのは、ずーっと後になってからなんですよね。そんな自分の苦い経験も思い起こす漫画で、最後の方に出てくる先生の「描け」という言葉に、あらゆる思いが詰まってると思います。
1話読み終える頃には結末は分かってたのに
声を出して泣きました。
いまの時代ではNGなんでしょうけど、
これほどまでの愛と情熱をもった先生がそばに居るのは羨ましいなぁと。。
そして、暗黒時代をこうやって、落とし込むことのできる才能がある方が羨ましいです。
どんどん薄れたり、美化される思い出を、
素敵な作品に残せて、
下積み、基礎の大切さ、人のありがたさ、優しさ、愚かさ、後から自分で読み返し、初心に戻れたり、新たな思い出話も出てきたりして。
本当に素敵な作品です。
まだ全部読めて無いのですがこの先号泣することになるんじゃないかと、ビクビクして来ました。。
私も、高校時代に美術教室に通ってデッサンを習い、美術短大に行き、(アキコのように努力を積み上げることもせず、家から通える距離の、落ちるはずのない美術短大を選んだんです。)イラストレーターになりました。
自分の作品を描けなくなる気持ちも、イタい程わかります。だから、「先生」はアキコに何てアドバイスしてくれたんだろう!?と、前のめりに読み進めてたら、「何しとんじゃ!描けっ!!!」でしたね(笑
やっぱり。そうですよね。
芸術家として生きてきた人は、不器用で純粋な人が多いですね。アキコの「先生」がどんな風に描かれているのか、ラストまで読むのが怖くなってきてるんですが、「先生」の叱責が私自身とてもありがたく沁みるもので。
最後まで喰らい付いて読みたいと思います。