4.0
男女入れ替わりものではない。
よくある男女入れ替わりものではない。
麻理はいなくなる。
しかし麻理はいるのだ。
そして、麻理が麻理になった理由がわかるとき、麻理の母親の恐ろしさが明らかになる。
母親という圧倒的な支配者の前から逃げ出した麻理。
そして、当初はワトソン役かと思われた友人も、自分の心の中の闇に気づかされる。
自分を愛せなくなった人が再生するためには、他人の協力が不可欠だ。
そして、それに気づいたとき、自分を受け入れて、どうにか人は生きることができるようになる。
多重人格の物語と気づいた後のストーリーも深い。多重人格ものというだけではなかった。
もっと賞賛されてよい作品。
男性向けコミックに掲載されたことが誤解を招いているのかも。
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