5.0
不気味なライフ・ゴーズ・オン
「ヒミズ」以降のダークな古谷実作品の中でも、すごく嫌な「収まりの悪さ」を感じる。
何だかんだあって、日常は続くのだけれど、そこには今にも破綻の足音が聞こえてくるような気がして仕方がない。
結局のところ、その足音の恐怖を振り払って、あるいは上手に気づかないふりをして、生きるしかないのだろうけれど。
その足音の予感に耐えられなかったのが「ヒミズ」の住田君なのかもしれない。
そういう意味では、この作品は、「ヒミズ」から一歩進んだのかもしれない。
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