【ネタバレあり】地獄でメスがひかるのレビューと感想

悲しい悲しい物語でした

叔父の医院で医療行為を行う天才医師の巌氏。
地下室での研究がそれぞれ違う人間のパーツを組み合わせて新しい命を生み出す事とはぶっ飛んでいます
最後は脳だけとなった時に出会ったのは入水自殺をしようとしたひろみ。

運良く彼に助けられたひろみは生まれて初めて他人に優しい言葉を掛けてもらい感動します、生まれつき醜い姿をしていた為産みの母に捨てられて家庭のある父の家に引き取られて育てられ誰からも愛情を掛けてもらえず腹違いの兄妹からも邪魔者扱い遂には思い詰めて自殺を図ったのです

身体の治療と嘘の説明をして彼女の脳を手に入れた巌氏は見事な美しい人間を一人造り出すことに成功します、何故そこまでの執念を燃やすのか医療ミスで患者を死なせて裁判で医師免許を剥奪された彼は密かに自分を追い詰めた人間への復讐をこの研究結果に賭けていたのです。

何も知らないひろみは別人の様に美しく生まれ変わった自分に対しての周りの反応の違いに戸惑います
蔑んでいた視線から羨望の眼差しへの変化
スカウトされて写真集のモデルになって
出版記念パーティーには主役として登場し運命の皮肉でかつて自分を追い詰め自殺に追い込み捜索もしてくれなかった家族との再会を果たします。
複雑なひろみ
見た目だけが変わっただけでこんなに違うものなのかと

少しずつ距離を縮めていく巌とひろみですが助手の看護師が真実を伝えた事で自分が整形手術で美しくなったのではなく脳の移植手術の為のモルモットだったこを知ります
学界の発表の為の証拠として保存されていた元の自分の身体を焼却処分したひろみは錯乱状態になってしまいます。

またしても追い詰められた心の優しいヒロインが最後に選んだ選択は…

いじめも虐待も心に深い傷を追わせて自死に追い込むかもしれないとこの作品が教えてくれました、ひろみには来世があるなら次は普通の姿に生まれて幸せになって欲しいと切に願いました。

結構泣けます

懐かしい～

小学生の頃古本屋さんで見つけて買ってみたらみごとにはまった作品です。
高階先生の作品はどれも独特の世界観ですよね。
そんな中でもこの地獄でメスが…は特に変わっていて他の少女マンガとは違うと思います。
ヒロインとドクターは心で繋がりかけましたがハッピーエンドには至らず哀しいラストを向かえます。

高階良子先生懐かしい

小学校時代。漫画本に、友達の、名前を書かないと、母に処分されたので、そうして、一番に、好きな作家さんから、読み始めました。高階先生も、その一人でした。ミステリーの、深淵さは、子供心に、刺さり、寝れない事も、しばしばありました。ゆっくり読み進めたいですね。

懐かしい…

小学生の頃高階先生の作品にドハマりしてました。初めはヒロインの脳だけが目当てだったはずなのに、ヒロインの心の美しさに触れ惹かれて自分の心が誤魔化せなくなった巌医師。ただただ切なく哀しい。

地獄で、、ってタイトルだけれど

子供の頃読んではまりました。
地獄でメスが光るなんて怖そうだけど、
短編でストーリーがテンポよく進み、
あー(´；Д；`)せつない、、という結末。

子どもの頃怖いもの見たさで

子どもの頃怖いもの見たさで読みました。
今読んだらまた違う感想を持ちそうです。
ありえない設定だけれど、深いものがありました。

昔読みました。悲しいストーリーでしたね。自分を美しく変えてくれた巌先生を慕うひろみ。結局その先生にも利用されていたと分かって命を絶ってしまう、その後の先生の慟哭が本当に悲しかったです。

色褪せぬ思い

かなりの昔のお話なのに、今読み返しても胸にじんじんしみる切なさ。人は結局、心なんだと思わずにはおれない。

フランケンシュタインの少女漫画版といったようなお話です。
研究目的だけのはずが、やがて心を通わせ、灯った愛は哀しい結末に…
生命の誕生の神秘は神の領域と言われますが、医術を突き詰めていけば己の手で命を生み出したいと思ってしまうものなのでしょうか。

懐かしいです。高階先生の作品は大好きです。
ドクターは自分で作り上げた女体というより、
醜いと罵られイジメられた女の子の心も愛してしまったけど、結末が切ない作品です。