5.0
弘兼ワールド、初めて読んだ時はもう○十年前、
当時には刺激的だった不倫、耕作は仕事の一つかのようにしてるし、奥さんもしてた。
フィリピンでは 同僚の樫村がホントはゲイで偽装結婚してた。今でこそのジェンダーにも触れている。
先取りしてるのがすごい。
地元ゲリラの襲撃に会い、死ぬ間際に耕作に
「俺を愛してるか?」樫村も嘘でもいいから成就の言葉を聞きたかったのだろう。
それに対し耕作の「愛してるぞ」の言葉
まもなく死ぬ戦友にたむけた言葉に泣けた。
そして、夫の正体が解った妻の「自分の存在は何だったのかしら…」と何故か耕作にダンスをねだって、
踊るシーン。これも泣けたし、
人物の心の描写がすごいと思った。
未だに鮮烈に記憶に残っている。
世代を声で越えて読める名作。
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