第285話 大阪入り前夜

あらすじ

▼第281話/嘆きの海▼第282話/誓い▼第283話/バランス▼第284話/彼岸花の覚悟▼第285話/大坂入り前夜▼第286話/出発▼第287話/背負いしもの▼第288話/円陣▼第289話/粘走▼第290話/独走▼第291話/独りぼっち ●主な登場人物/壱岐雄介(「日本海の疾風(かぜ)」と異名を取る、長崎県・波切島高校2年生。陸上部のエース)、本田大作(長崎・城西薬品勤務の社会人ランナー。数々の世界大会で好成績を残す一方、波高陸上部の監督代行も務めている)、大山権太(“権じい“と呼ばれる波切島の漁師。スポーツ理論を熟知する東大の天才学者だったが、30年前に辞職)、吉崎(波高陸上部2年生。雄介に憧れて陸上を始めた)、宮崎(現在は東京の大学に通う、波高陸上部OB。雄介とは小学生時代からの親友) ●あらすじ/腰を痛めている宮崎の治療に必要な海水を採取しに、舟で海へ出た雄介、本田、そして権じい。海水の採取は無事に終わり、3人は島へ戻ろうとするが、途中、荒波で舟が大きく揺れ、本田が海へ放り出されてしまう。激しい潮の流れに巻かれ、海中深くへと沈んでいく本田。雄介は本田を助けようと、海へ飛び込むが……(第281話)。 ●本巻の特徴/雄介と権じいの必死の救助で、一命を取り留めた本田。彼は、全国都道府県対抗駅伝・長崎県代表チームの監督を任された。このチームのメンバーは、監督兼選手である本田のほか、雄介、吉崎、宮崎、中学生の青野と倉内、社会人の真壁の7人。各自はそれぞれの情熱と不安を胸に秘め、会場となる大阪・長居陸上競技場へ乗り込む。果たして長崎県代表チームは、どんな走りを見せるのか!? ●その他の登場人物/義徳(波切島に住む鍼の名人。かつて雄介の足を治し、宮崎の腰の治療にも当たる)、壱岐和子(雄介の母。看護婦をしながら大介と雄介を育てた)、壱岐大介(雄介の兄)、篠宮奈緒子(大学2年生。小学生のころ、溺れていたところを雄介の父・健介に救われ、九死に一生を得た。年下の雄介に心ひかれながらも、大学入学と同時に帰京)、西浦天宣(波高陸上部の元監督。全国高校駅伝でチームを優勝に導いたが、その後、帰らぬ人となった)

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