5.0
迷える佐藤くんが、健気でいい子でした。
他の方も書かれていますが『後ろの席の加藤くん』のスピンオフで、加藤の親友だった強面ヤンキー美作(攻め。表紙左)と、国宝級にいい子な佐藤くん(受け。表紙右)の話で、佐藤くん目線で描かれてます。
『後ろの…』が未読でも十分楽しめると思いますが、こちらが気に入った方はぜひ!
(加藤がちょいちょい登場します!小野田もたまに(笑)。)
子どもの頃からぽっちゃりかと思ったら、性的嗜好の悩みや元カレのトラウマからの過食だったので、その経緯のくだりは切なく哀しかった……。
とにかく、佐藤くんがいい子で健気で、美作に向ける笑顔にグッときます。
トラウマを引きずっている頃は卑屈な笑顔もあったけれど、だんだん迷いを捨てて前を向くうちに、心からの笑顔になってほっこりしました。
「お前は可愛くて/強くて/賢いな」とラストの方で美作が言いましたが、全くその通り。うんうん。
美作の無愛想で不器用な態度や言動に、ムカっとする方もあるかもしれませんが、一本気で裏表の無い奴なんだと思います。
恋人になってからは、佐藤を甘々に溺愛するので(でも格好いい)、いい読後感でした。
エロは少なく、最後に集中です。(「掘ってやるよ」と、気持ちがはっきりしない太ってる頃にホテルに行くシーンがあります。苦手な方はご注意ください。)
ストーリー重視の方にオススメします。
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