5.0
雨が地面に沁み入るように
初めは、絵がシンプルで、あまり好きじゃないなあと思いながら読み始めたものの、中学生の二人の孤独感や不安、満たされないものが、シンプルなだけにストレートに伝わってきて、どんどん読み進めてしまいました。
不安感の中で、友達との他愛もない会話が救いになること。今考えれば、みんな同じような不安感の中にいたんだろうな、とか。
そして、自分が欲しいものへ、恐る恐る手を伸ばす、あの感覚。
相手も手を伸ばしてくれたときの、高揚感と喜び。
これから二人がどんなふうに「諸行無常という現実」と闘っていくのか、楽しみです。
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