5.0
絵が綺麗な上、「読ませる」大人の話です。
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作者さん買いでした。薄井いろは先生の作品は、単なるBLで終わらない趣きを感じるのですが、今回もそうでした。
絵がとても綺麗で魅力的。横顔や背中、腰から脚の線など、どれもセクシーですが、今回は手(特に佐藤の)が官能的で、嵌まりました…。
グラスや煙草を持つ手もセクシーですが、久遠に触れたり腰を掴む指が、男の色気がだだ漏れで、善き哉。
表情の動きは少ないのですが、視線や目線で語る佐藤と久遠が、大人向けの漫画だと思いました。会話や独白も多いので、小説のように「読ませる」感じを受けます。
ですので、心情の掘り下げが深く、読み応えがあり、今回の作品も小説か短編映画を観たような気持ちになりました。
エロも多いです。結構、じっくり描かれていて、後朝(きぬぎぬ)の会話もしっかり。
エリートの久遠(受け。表紙)は、合コンで知り合った佐藤(攻め)に惹かれて、関係を深めていく。
佐藤は、観察力と洞察力に優れた、駆け引きも手馴れた恋愛マスターで、頑なな久遠が少しずつ素直に、内面や本音をさらけ出していくのが可愛くて、嵌まっていく。
2人の気持ちがしっかりと結ばれるまでの、大人のラブストーリーでした。
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