5.0
美少年と渋オジの恋
予備知識もなく、たまたまこの作品に辿り着き、特に期待もせず読み始めたのですが、もう当たりも当たり、大当たりでした。
全国模試でも上位の頭脳派美少年・透真くんは思春期特有の悩みに揺れ動いている。まだ自分が何者なのか、何者になるのかまったくわからず思いあぐねている。そんな彼に想いを寄せられることになる、夜間の高校に通うややくたびれたアラサーおじさん・楢沢さんは意外と大人でいい具合にさびれているが、自分の信念にはまっすぐな熱いところもある。つまり渋かっこいい。
まったく違う世界を生きる二人がひょんなことから知り合い、おずおずと言葉を交わしながら惹かれあうようになる様が、映画を見ているかのようにロマンチック。
そりゃあ連れ出してもらった夜の海辺であんなことをされたら、透真くん、おっさんのこと好きになっちゃうでしょ、と思います。
でも、おじさんはおじさんで真剣に悩み、迫ってくる透真くんを一度は突き放します。
その後、悩んだ透真くんは…。
続きはぜひ作品を読んでみてくださいね。
読後感がとってもいい作品でした。
こういうのをぜひ映画化してほしいですね。
楢沢さん役は、無精髭と作業着が似合い、美少年と並んでも違和感がない俳優ということで、今だったら斎藤工さんかな。
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