4.0
奇妙な中毒性
昭和の映画や漫画のパロディの寄せ集めで成り立っているような作品。
だいたい絵柄からして、水木しげるのパロディ、というかハイレベルな「模写」なので、もう、パロディというか、何なのだ、という作品。
こんな漫画を今どき描いても、元ネタに「わかる!」となる読者は少なそうだし、そういう読者層がターゲットとも思えない。
しかし、「細かすぎて伝わらないモノマネ」的というか、「別にわかってもらえなくてもいい」というスタンスで描いている気がする。
そういう意味では、結構とがった漫画である。
正直、明確に「面白い!」と言える作品ではなかった。
だが、妙な中毒性があるのも事実で、「大して面白いとも思えないのに気がついたら全て読んでしまった」、そういう意味では、節分の豆のような漫画である。
私は水木しげるの信奉者なので、この絵柄が現代に存在しているだけで嬉しくなってしまう。
そんなわけで、私の評価は甘いかもしれない。
- 4