【ネタバレあり】セックス依存症になりました。のレビューと感想

依存症との闘い

性の問題だけでなく、様々な依存症は絡み合っているという。
主人公のツシマ君は、性行為だけでなくアルコールにも依存。
彼は幼少期の父親からの身体と性的な虐待から自分を慰めないと眠れないという精神構造となって、そのまま第二次性徴を迎えて性的依存（女性依存）を深めていく。
そして中年期になって問題行動はピークとなり、精神科受診して自身が性的依存症と知る。
それからの自助グループでの回復の過程は、読んでいるこちらも辛くなるぐらい壮絶で、ツシマ君には頑張ってほしいと思った。
依存症は一生付き合っていくものであり、自分の癖や認知の歪みをしっかりと自覚することが大切だとわかった。
もし作者の方が当事者なのであれば、よくぞ頑張って描いてくれたと労いと感謝をしたい。

偏見

性的依存性を誤解していました。※セッ〇スが禁止用語なのでこう書きました。
性欲が強くて、性的行為しまくりたいという人のことを指していると思っていました。私も週プレで読んでましたが、とても為になりました。性的依存性はいろんなパターンがあるのだな、と。
そして私自身も依存なんじゃないか、と気が付きました。
自分の快楽はどうでもいいどころか快楽はほぼ感じたことはなくて、男が喜ぶことで心が満たされます。この満たされた気持ちがたまらなく快感で、性的行為を求めてました。
男が喜ぶ⇒私の身体、私という存在は価値がある⇒自分の存在感や価値観を確かめられる⇒という構造なことに気が付きました。
ネット上ではこの作品は賛否が分かれているようですが、性的依存とは何か、ということが知れる作品はこれしかないと思います。誤解や偏見を無くすいい作品だと私は思います。是非読んでいただきたいです。


ちなみに津島さんは今も性的シラフ継続中だそうです。

家族が性依存症です

この漫画が世に出てきて話題になって、性依存について少しずつ理解が広まってくれて嬉しいですし、もっともっと多くの人に読んで欲しいと思います。

コメントをいくつか拝見すると、「ほんとにこんな人いるの？」「どこまでホントかわからない。」といったものがありましたが、この漫画は多少の脚色はあるでしょうが、本当の話だと思いますし、性依存の人はいます。
というのも、家族が性依存で通院しており、自助グループへの参加もしています。
わたしもオープンミーティングに参加したことがあります。
その経験から、ああ、この漫画はすごくリアルだ。と、思いました。
作者さんはよく書いてくれたし、編集さんはよくこれを世にだしてくれたと、感謝の気持ちでいっぱいです。

この漫画では性がフォーカスされていますが、依存症のあらゆるパターン（窃盗、ギャンブル、自傷、タバコ、買い物、インターネット、株取引やFX、ゲームなどなど）全てに通じるものがあると感じました。
依存症の当事者も、その周辺の家族や友人も、依存症なんて遠い話だと感じる人も、読む価値がある漫画だと思います。

自分も性依存症だったとは

無料だし暇潰しにと軽い気持ちで読み始め、衝撃でした。まさか自分も性依存症だったとは。自分は普通だと思って生きてきましたが、性依存症のチェック項目が当てはまりすぎてビックリ……

これが認知の歪みなのでしょうか。私は今まで運良く問題にならなかっただけで、自分の性の感覚はおかしいのだと初めて気づけました。
医療や自助グループなど解決までのプロセスも詳しく、いろいろなタイプの嗜癖で依存性に苦しむキャラクターたちを見て、とても勉強になりました。

ぜひ皆さんに読んでほしい。絵もキレイで、重要な気付きがたくさんあります。

幸せになってほしい

主人公の境遇（被虐体験）と重なるところがあるので「自信が持てず、それをごまかすために他人を利用する」「ストレスが溜まると逃避的に問題行動をする」という気持ちがものすごくよく分かります。
個人的に12話の最後、先生の「あなたは必要とされる人間です。あなたは価値のある人間です。」という言葉が心に沁みます。そう言ってもらえるのは嬉しい、でもどうしても自分は無価値なゴミのような人間だとしか思えずつらい。
主人公やグリーンさんをはじめとする仲間たち（特にりいなさん）に幸せになってほしいと思います。

知らなかった

本当に、ただ単に性にだらしない人のことを指すんだと思ってました、この依存症。でも、依存症という名のナイフが体に刺さってる病気だから、自認してそのナイフを抜いて、縫合という治療をしないといけない病気なんだという言葉がなんだかしっくりきました。理解って大切ですね。

エロい漫画ではない読むべき

依存症治療の話です。作者が依存症だと診断されるまでの話や、根本的な原因なんかが細かくかかれています。依存症と聞いて好奇心で読み始めましたが、精神の病気や虐待、周囲の無理解などたくさんの事象が繋がり積み重なって知らず知らずのうちに依存症に陥っていることを理解できました。

無料連載で読んでいます。
性依存症…その言葉の響きが社会的に物凄くいやらしい事のみの意味にしかとらえられませんが、本当に「病」なんだなぁと思いました。アルコール、ギャンブル等沢山の依存症は比較的話題になりますが、性となるとあまり語られない為、ただ嫌なイメージだけが先行しますが、そうではないんだと勉強になりました。
ゲラゲラ面白いとか泣き笑いと言った内容ではありませんが、とても良い漫画だと思いました。

勉強になる

タイガーウッズで有名になった性行為依存症の話で、トラウマ、親、近親者との関係などが引き起こすことが赤裸々に描かれている。
今までなんとなくしか知らなかった依存症について性行為だけでなく、電車内わいせつ、不倫も内包し、他の依存症についても少し出てきて興味深かったです。
神についても人間にとって都合の良い存在という話も納得です。

依存

親との共依存、子との共依存、過食、浪費、性依存‥。常に不安がまとわりつくというか、へばりつかれているような感覚。はじめの方のドクターとのやり取りは吸い込まれるように読みました。恥という言葉がありましたが、なるほど。自覚があっても、これは簡単に人に相談できないよ。ここにたどり着けたのも、自分の場合は性依存を証明することになるのかなと思ったり‥。

壮絶な人生を表に出して下さったことによって、救われた人は多いのではないかと思います。自分を大切にしないとな。ありがとう。