5.0
大好きな作品です。
人間の子供ソマリと森の神様ゴーレム。ソマリを人間の元に帰すために、人間を探すための旅に出る2人。ソマリは、ゴーレムに懐いており、お父さんと呼びます。ゴーレムには感情がなく寿命があります。その寿命ものこり僅か。ソマリとの旅を続けていくことで、感情の無いはずのゴーレムに親としての感情が芽生えていき温かい気持ちで読みました。人間ではなく、物の怪が主となった世界には人間の姿はなく、人間を見つけるのは簡単な話ではありませんが、諦めずに旅を続ける2人に勇気をもらいました。
物の怪は、人間に恨みを持っており、ソマリは人間の子供と気づかれると、物の怪から命を狙われます。ゴーレムは体を張りソマリを守り続けますが、守った時の傷は深くゴーレムの寿命を縮めていきます。
人間を探さず、ソマリとゴーレムに親子として過ごして欲しいと、ふと思ってしまう作品でした。
とても切なくなります。
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