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高齢出産
色々と考えるべきテーマが多い作品。一時期羊水検査の批判をする団体が目立った活動をしていたが、
命の選別ではなく、生まれてくる子供の幸福度や、未来を思い、苦しい決断をしなくてはならない試練だ。
もし、不自由な状態でもいい。命は平等だという美しい言葉に酔いしれている人達がいるが、高齢出産で、障がいを持った子供が生まれた時、
高齢で親になってしまった夫婦がどれほど悩むか。苦しむか。
子供がひとつ年をとるたびに、自分達の寿命を考えて、いくつまで己れの子供と共に生きていけるのか。
その悩みは、特に高齢出産でようやく親になれた喜びと共にやってくる。
羊水検査に批判的な方々の中に、多くの障がい者を持つ親がいると知った時にも驚いたが、子供の成人式まで、自分達が健康でいられるか?
老いた体で子供を幸せにして、最後まで見守ることができるか?
そう考えてしまうのは普通の親と同じ。
羊水検査肯定の立場の自分は、この苦しい選択をしなければならない親の気持ちがなぜわからないのか。
高齢出産は非常に勇気がいる。
ノンフィクションではギャグが多い出産、子育て漫画だが、これはかなり響く話。
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