薔薇王の葬列

あらすじ

中世イングランド。白薔薇のヨークと赤薔薇のランカスターの両家が王位争奪を繰り返す薔薇戦争時代…。 ヨーク家の三男・リチャードにはある秘密があった。それは、男女両方の性を持つということ。己を呪うリチャードは残酷な運命に導かれ、悪にも手を染めていくが……!? シェイクスピアの史劇「リチャード三世」を原案に描かれる禁断のダーク・ファンタジー!!

  1. 8巻
    98~110話
  2. 9巻
    111~120話
  3. 10巻
    121~131話

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ユーザーレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    漫画の歴史に残る 老若男女読むべき!

    もう名作、菅野文って天才。
    シェイクスピアのリチャード3世の生まれつきの体の障害の設定を変更することで
    王が主役でありながら少女漫画必須の「恋愛」要素を組みこんでいる。
    陰謀まみれのストーリーもすごくわかりやすい。
    絵もゾクゾクするほどキレイ。
    血で血を洗う薔薇戦争のただ中で、希望の光を手にしては失い続けるリチャード。
    優しく、信心深いが故に戦時に王としていることに耐えられないヘンリー6世。
    その王に代わり戦い続ける王妃マーガレット
    わがままな王子であったのが初恋で成長し、王子として勇敢な最期を迎え、
    悲しい初恋を終わらせるヘンリー6世の子エドワード
    キングメーカーとして氷の精神を持っていたはずが、恋愛感情に壊れていくバッキンガム。
    リチャードと幼いときに心通わせながら父親の思惑でエドワードに嫁ぎ、
    心がすれ違うままリチャードの妻となるアン。
    敵方で夫が戦死し、夫の敵をとるためにヨーク家の王妃となるエリザベス。
    リチャードの秘密を知りながら、幼き時からリチャードを主人として尽くし続けるケイツビー。
    みんな生きざまがすごすぎる。
    そしてみんなが不幸すぎる。誰かひとりくらい幸せになって。
    リチャードがハッピーエンドを迎えられるはずはないから。

    • 19
  2. 評価:5.000 5.0

    ハマりました

    ネタバレ レビューを表示する

    レビュー読むと評価の分かれる作品なのかもしれませんが、個人的には星、5つでは足りないほど好きでハマっています。

    主人公のリチャード、幼い頃は不気味でしたが、成長して可愛く?、恐らく今後は妖艶になっていきます。

    実母やマーガレット、エドワードの妻エリザベスなど、主だった女性陣の毒婦ぶりがキツいですね。

    父のヨーク公リチャードはリチャードを溺愛していましたが、序盤で非業の死を遂げます。残虐な絵もあるので、生首など苦手な人は避けた方が良いと思います。

    敵対する立場のはずのヘンリー六世との逢瀬、その息子のランカスター家のエドワードのリチャードへの突進ぶり、優しさなどツボでした。

    それだけにこの2人の最期、辛かったです。

    バッキンガム公との関係、王冠の事など。wikiなどでシェイクスピア、リチャード3世と検索するとハッピーエンドでないのは分かりますが、最後まで読みたいと思います。

    by 匿名希望
    • 14
  3. 評価:5.000 5.0

    何度でも見てる

    ネタバレ レビューを表示する

    いつか読もうと思い、ずっと置いておいた作品。
    読み始めたら、もう止まれへんかった位の惹きつけられる話やった。
    両性グユーのアクマの子として生まれたリチャード。
    母親からはイミキラワレルも父親であるリチャードからは息子として愛情を注がれる。
    薔薇戦争の末、最愛の父親が討たれた事でリチャードの人生が大きく動いていく。
    イミ子ではあっても、父親と同じ光の輪=王冠求める気持ちを捨てず、最愛の人となるバッキンガム公を味方に、王冠を目指す。
    王位の兄やそれを狙う兄弟を退け、ついに光を手に入れるリチャード。
    それでも、自身の性や置かれている立場から初めて愛したバッキンガム公=ヘンリーとお互いの認識に大きな乖離か生じてからの別れの悲劇(泣)
    愛し合う2人は決して今是では結ばれないくだりは何度読んでも号泣する。。。。
    リチャード三世は歴史でしか知らんけど、例え架空でも、こんな歴史あったんやな〜とか思わずにはいられへん。
    いや、凄い良く出来たストーリーと綺麗な絵柄で星は満点やわ!!

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    好みの作風じゃなかったけど…

    ネタバレ レビューを表示する

    無料漫画で試し読みしてみたものの
    絵柄があまり好みじゃないなと感じていましたが、読み進めると不思議な事に
    段々、様々なキャラクターが色気を増していく事に気付いて、そこからはじっくり読んでいます

    原作はシェイクスピアの戯曲なのですが、全く読んだことが無かったし
    薔薇戦争なんて、中学の世界史でチラッと聞いたくらいなので
    改めてwikiであらすじを読んでみました

    けどやっぱり
    「あぁ…予想通り、リチャードの王位は束の間で、全てを手にした瞬間破滅が始まってるんだ…」
    と悲しくなりましたが、それでも
    「誰かに強く愛された人」という解釈にしてくれた作者さんのおかげで
    リチャード三世は、作品の中では
    短く強く美しく、生を全うできたかなと思いました

    個人的にはこの作品を
    【時と国を変えたベルサイユのばら】
    だなと感じていて
    リチャード→オスカル、ケイツビー→アンドレ、ヘンリー六世→フェルゼン
    バッキンガム→アラン、みたいな印象かなと…

    ケイツビー、バッキンガム、ヘンリー六世
    それぞれが、それぞれのやり方で
    全力でリチャードを守り愛していくし
    それぞれの愛は、紛れもなく純愛で
    読み手からすると
    【沢山の悲しみと沢山の愛を知った人】
    であり、そこまで愛されたリチャードは
    意外にも幸せ者だったのではないかな?とも
    少し羨ましくもあります

    とにかく良い作品です

    • 3
  5. 評価:5.000 5.0

    リチャード3世の異説です!

     シェークスピアの「リチャード3世」では、彼は暴君で、悪魔の化身の如くに描かれています。
     これを我々は、そのとおりだと思い込み、イメージしています。つまり、シェークスピアの罠にかかってしまっていたのですよね。
     冷静になって考えて見ると、シェークスピアはエリザベス2世の時代の人です。
    リチャード3世を滅ぼしたヘンリー・チューダーの孫娘である女王陛下のもとで、リチャード3世を善人には出来ないはずです!
     もしかしたら、良い政治を行っていたかもしれないし、優しい人だったかもしれません!
     この「薔薇王の葬列」は歴史の闇に葬られてしまった彼に、一筋の光を当て、その時代を懸命に生きた証をもしかしたらの物語で救ってくれているかのようです。
     華を持たせてあげるなら、やはり、薔薇の花でしょうか。

    • 3

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