4.0
妄想ファンタジーの極みっ
私がBLにハマったキッカケとなったいくつかの作品の内の一つが本作でした。
妄想ファンタジーの世界観でリアリティは皆無ですが、それが心地良かった。
私自身にはまったく願望のないバブみ感が前面に出されているにも関わらず思わずハマったのは、女子故にママとしての主人公に自分を投影しやすかったからでしょう。
BL世界に女は無用で、自分の女としての性と関係なく男性同士で完結する世界に安堵や萌えを感じる。なのに女性性をもった主人公に投影しやすいと、共感の強度を持って作品満足度が比例し高まるのは不思議です。
物語で、3人の異なるイケメンに言い寄られ、一番気になる人と相思相愛になり、その人は社会的地位が高く生活水準がかなりランク上…という、シンデレラストーリーをバブみをベースに語り尽くされ、不思議な妖怪の世界に来てしまったかの様な困惑と魅惑を感じました。
主人公を女に変換して物語を考えると、かなりクソな話だったりします。保育士が風俗店で保育士プレイしてたら、自分の子を絶対触られたくないし。
BLだと「自分とまったく関係ない世界」と線引きした上で、萌えにフォーカスできるのが面白いですね。
本作は、絵の魅力で課金したようなものでしたが、購入して数年後の今日、再読し、レビューしてみました。
今じゃすっかりBL詳しいです。
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