3.0
ギャップの恐ろしさ
眠る度に異世界にワープするという、「エルム街の悪夢」的なSFサバイバル。
設定としては悪くないと思うのだが、何しろサバイバルするのが夢の中なので、日常は日常としてあり、夢は所詮夢であって、どうしても緊張感に欠ける。
サバイバルというジャンルにおいて緊張感以上に大切なものは多分ないので、そういう意味では、致命的である。
このあたり、もう少し何とかならなかったのか、というもったいなさは感じた。
ただ、のんびりとした牧歌的な作品の絵柄やテイストに比して、モンスター的な存在の描写はかなり力が入っており、正直、私は怖かった。
ホラーなりサバイバルなり、もっと「いかにも」的なトーンで来てもらえれば、こちらとしてもそれ相応の準備というものを無意識にするのだが、本作の場合、ノーガードで殴られるようなダメージがあり、恐怖描写のインパクトは相当なものであった。
それだけに、うーん、もったいない。
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