みんなのレビューと感想「私の少年」（ネタバレ非表示）

遂に完結

最初はタイトルだけを見てどんな漫画？と怪しんだけれど、巻を追うごとにどんどん惹き込まれていった。聡子と同年代の女で、長女である私は何度も聡子の感情とリンクして泣いた。聡子とはキャラがちがうまゆに救われた。真修の父親や、聡子の元カレにもそれぞれの想いがあったのだと知って、自分の人間関係を見直したりもした。
真修と聡子のまっすぐな想いあい方に、何よりも一番に勇気をもらった。私にもこんな生き方ができたらな、出来るのでは、と何度も思った。
出会えてよかった作品です。

手元にも置きたい作品

この世界にドはまりしてしまいました。
最初は芦田愛菜ちゃん主演のドラマ『Mother』みたいな感じかと思ったのですが、それとも違いました。
今まで観たドラマや読んだ漫画、小説とはまた違う世界観で、心理描写が細かく、引き込まれます。

この何とも言えない気持ちは何なんだろう。
友情？母性？恋？分からない。

大人になったら嫌でも分かってしまう、世間の目や常識。
本来なら「もっと知りたい、そばにいたい」という、そんな単純な気持ちだけで充分なはずなのに・・・。
どうして二人の関係に何か名前を付けないといけないのだろう。
どうして「仲良しだから」という理由だけで、一緒にいたらいけないんだろう。
そう思いながらも、やはり真修の将来のことも考えると、距離を取らねばと考える聡子の気持ちもよく分かります。

単なる「年の差の恋愛」では片付けてほしくありません。
真修も成長し、きっと色々なことがこれから分かってくるはず。
聡子一人で考えるのではなく、二人で答えをどう出すのか、行きつく先を見届けたいと思います。

既に出てる分は購入済みだったので入荷の欄に出てた時はまた続きが！と喜んでましたが、そういえば出版社がかわったりしたんですっけ。
新たにこちらを買えば良いのかな？
兎にも角にも新しいのも前のと全く同じものですからこれから購入の方は新しい方を買った方がいいんじゃないかなと思います。
恋愛まではいかずとも歯がゆく切ない、サッカーが2人わ繋いだ、３０代と１０代の物語です。

主人公に惹かれる

サバサバしてて、冷静な振る舞い、でも誰かに話を聞いて欲しい！頭を撫でて欲しい！とか求めている事はリアルでなんだかすごく惹かれます。

ただ、元彼の言動はとにかく意味がわからない。
後々、ちゃんと説明あるのだろうか？
それとも私が元彼の心理を理解できていないだけだろうか？
リアルではお目にかかった事の無い振る舞いだけど、あんな事する人って本当に居るのかな…？
なんだか元彼がちょっと怖かったです。笑
でも、主人公も修真もとても素直でこれから2人がどういう関係を築いていくのか分からないけど、温かい目で見守りたいです。
最後までは読んでいませんが、きっといい作品です。これからぼちぼち読んでいきます！

心がえぐられる

ネグレクトを受けてるっぽい美少年を放っておかなくて、関わろうとしたために、責められるようなやましいことは無くても、周囲からの目、あるいは自分も罪悪感を感じてしまう。歳の差がある2人がただ一緒にいるということがこんなに難しいものなのか。2人の幸せを願わずにはいられません。
星５でもいいのですが、１話１話が80とか70とかポイントが高いので読みますけどそれがうーんマイナス１星です。

今年のベストかも

この愛情は表現が難しい。もし親子だったら、もし同僚だったら、もし同い年の高校生だったらと考えると
今とはずっと景色がちゃがうんだろうな。そしてもっと関係性が単純だっただろうな。
最後にお互いが自分の気持ちを素直に言えた時は何というか爽やかな風が吹いたみたいに感じた。
話の終わり方がこれで良かった。白黒つけるより読者に想像をゆだねるあたりは憎い演出。
ずっと読後も余韻が心の中にいっぱいできっと忘れられない作品になると思う。

感動した。

しみじみとしてしまいました。二人の関係が白とも黒ともつかない、言い切れない関係性で、恋人でもない、親子でもない、血縁関係のない他人が子供との関わりの中で、大人としての責任ある行動を取ることを世間では求められる中で、判断できない感情を言い切れない言葉など、上手く描写されていてとても素晴らしい作品だと思いました。いろいろな関係性がありますが、少年との出会いから、大人になりきれない自身を見つめ直している、そんな作品でした。しみじみとしながらも、二人がこれからも未来に繋がっていく、ずっとみていてほしい。と願う二人の素敵な物語でした…。

近所に

同じマンションにネグレクトされている美少年の小学生がいました。とても似ています。お風呂に入らず穴の空いた靴を履き、コンビニで晩御飯を買い、夜一人で寝る男の子。
本人はもちろんネグレクトされているなんてこれっぽっちも思ってない、ピュアな子。
私は独身ではなく小さい子の母親だったけど、主人公の気持ち、よくわかりましす。。
うちの子と遊ばせるという理由をつけて、家に入れ一緒に食卓を囲み、市民プールに連れて行っていました。
そのうち私だけじゃなく、他の住人も気にかけてくれるようになり、沢山の人に支えられて分別のある中学生になれました。
ネグレクトされている子に対する周りの関わり方ってとてもデリケートな問題だけど、放おっておいてはいけない。
読んでいたら色々思い出して切なくなりました。

せつない。

完結せずとも、この作品の持つ透明感や切なさにやられっぱなしです。
主人公の私生活に急に現れた純粋で新鮮な男の子の存在。
どんどんその存在が大きくなっていくの…わかります。
同じ歳くらいの男性のズルさや、ある種の頼りなさに辟易するんですよね。。
男性とは…というところが見えてくる年齢だからこそ、文字通り少年である彼に心が持っていかれますし、癒される。
同じ年代だからこそ深く共感できる部分があるとおもいます。

男の子の境遇が悲しいです。

主人公の女性が出会ったサッカーの練習にひたむきに頑張っている男の子が親からお風呂に入れてもらえなかったり、服を買い与えられていないなど、ネグレクトを匂わせる描写は切なかったです。もっと周りの大人が困っている子供を助けられる社会になったらいいなとは思うものの、主人公の女性のようによその家の子供を自宅に入れて世話をしたりするのは、現実の世界では犯罪になってしまうし、色々難しいなあと考えさせられました。