2.0
今日も今日とてデスゲーム
私のレビューを継続的に読んでくださっている奇特な方がいらっしゃるならば、「こいつ、またデスゲーム系読んでんじゃん、馬鹿じゃねえの?」と思うだろう。
安心して下さい、私自身もそう思う。
さて、本作、絶望的なほどの欠点もないけれど、拾うべき点もあまりに乏しい。
これ系を読み過ぎて、何だか評価基準がわからなくなってきたので、正気を保って評価するために、デスゲーム系が面白くなる条件みたいなものを、今、私なりに考えてみた。
①ゲームそのものの完成度が高い。
これは「ルール設定」の面白さ、と言っていいと思う。
②頭脳戦として練られている。
一見不可能に見える状況を「そう切り抜けるか!」という面白さ。
③予想を裏切る展開。
特に、「安全圏」にいると思われていた人物が死ぬ、とか。
あるいは、ゲームに意外な目的があった、とか。
④キャラが立っている。
先の③も、実はこれがないと成立しない。
デスゲームである以上、死んでもいいキャラしかいなければ、意外であってもどうでもよくなる。
⑤緊張感がある。
これも、④がないと成立しない。
「別にこいつが死んでも」と思われてしまったら、緊張感もクソもない。
そういうのが、本作、一個もない。
逆に、また他作品の推薦で申し訳ないのだけれど、「今際の国のアリス」には、前述の①~⑤の全てがあった。
そういうことなのだ。
まあ、こんな箇条書きで作品が出来上がるほど、創作の世界は甘くはないけれども、何かひとつくらいはあってほしい、とも思う。
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