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[小説]狂王の情愛

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あらすじ

大国ブラーゼンで人質としての日々を過ごす小国の王女ティアリス。身分の低い母を持つ彼女は、祖国でもブラーゼンでも冷遇されていた。だがある日、ブラーゼンの第四王子セヴィオスに出会う。似た境遇の二人は惹かれあい、愛しあうようになるのだが、セヴィオスの愛はやがて排他的な狂愛に変わっていく。彼の異常な愛に気づかず、王となった彼のために身を引こうとするティアリスは、静かに微笑む彼に強引に組み敷かれ、何度も欲望を注がれて……。一途で歪な聖なる王×薄幸の王女、常軌を逸した献身愛!

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  1. 狂王の情愛(1巻)
    富樫聖夜 / アオイ冬子
    必要ポイント:620pt

    大国ブラーゼンで人質としての日々を過ごす小国の王女ティアリス。身分の低い母を持つ彼女は、祖国でもブラーゼンでも冷遇されていた。だがある日、ブラーゼンの第四王子セヴィオスに出会う。似た境遇の二人は惹かれあい、愛しあうようになるのだが、セヴィオスの愛はやがて排他的な狂愛に変わっていく。彼の異常な愛に気づかず、王となった彼のために身を引こうとするティアリスは、静かに微笑む彼に強引に組み敷かれ、何度も欲望を注がれて……。一途で歪な聖なる王×薄幸の王女、常軌を逸した献身愛!

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    極端な関係

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    幼い頃から虐げられていたヒロインとヒーローは、その境遇や立場が似ていて、どちらも陰の部分が色濃いです。

    ヒーローは、自分よりも酷い過去を持つヒロインを守るため、今までの自分を変化させて成長していきます。
    その姿は極端で、ヒーローの行動全てが、ヒロインが傷つかず幸せに過ごせるように、というためだけのものでした。
    ヒロインを守るためなら、人を殺めることも国を滅ぼすことも全く厭わないような突き抜けっぷりです。
    まさに狂王そのものだなぁと。

    狂った愛情に守られていたヒロインは、何も知らないところから、少しずつ自分で行動し、ヒーローの愛情を受け入れていきます。
    最終的に、ヒーローを狂わせている自分の中の狂気も受け入れ、なにがあってもヒーローと共にいると…。

    この2人(特にヒーロー)は、相手のために在ることが全てで、愛情なんて優しいものだけではない関係性でした。
    一緒にいられるなら、どんな犠牲も厭わないという言葉そのままですね。
    極端さが潔くて、重苦しくならずにあっという間に読んでしまいました。

    あと気になった部分で、「公正明大」とありますが「公明正大」の間違いかと思われます。

    • 11
  2. 評価:5.000 5.0

    不遇な境遇の2人が

    ネタバレ レビューを表示する

    自国でも母親の生まれから蔑まされて育ったヒロインが異母姉(甘やかされている)の代わりに大国へ人質に出されます。まだ幼いながら、すべてを諦めることを覚えてしまったヒロインの気持ちが丁寧に描かれていました。ほんの少しの好奇心から運命が大きく変わり、徹底的にヒーローの庇護者となります。ただの愛されキャラというよりかは、むしろ溺愛キャラで、ヒーローの精神安定剤的役割兼様々な事件の鍵であったりもします。読み応えはありました。エッチシーンは、最後まで行かないものの濃厚な絡みが続きます。結婚してからも不安が絶えないヒロインを雁字搦めにしていくヒーローの執着心がすごかったです。

    • 1
  3. 評価:5.000 5.0

    策士ヒーロー突き抜けてる

    ネタバレ レビューを表示する

    どんだけ歪んだヒーローと無力な不遇のヒロインなのかと思ってよみはじめたんですが、めっちゃよかったです!

    もちろんヒロインの境遇にはジンとするほど同情してしまいましたが、最終的に自分を苦しめ続けた相手を憎み、自分こそ狂ってると自覚する事でヒーローの深い愛を受け入れることになります。

    一方無感動なヒーローは自分と似た境遇のヒロインに惹かれ始めますが、そのヒロインのために全てを手に入れてヒロインを守り、愛します。めちゃくちゃ大事にしてます。スマートでカッコ良すぎ。

    とにかくストーリーがめちゃくちゃ綺麗にまとまってて、なぜこうなったのかよく分かりました。
    最後のエピローグでのヨルクの言葉が総括ですね。
    ヒロインを傷つけるものには容赦なく狂王になると思いがちですが、本来のヒーローが狂王なのです。賢王でいさせるためにヒロインを傷付けてはいけないのです。

    よかった!てかヨルクもやばいです!

    by 匿名希望
    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    ソーニャ文庫さんの「歪んだ愛は美しい」のテーマに相応しい素敵な作品でした!
    主人公の不幸な境遇からの性格形成や、ヒーローが単なる一目惚れなどではなくヒロインに恋に落ちるまでの描写も丁寧で良かったです。
    主人公がヒーローの異常性を受け入れるということはその人そのものをすべて受け入れるということ。自ら選びとった幸せの中で優しい気持ちで穏やかに過ごしていってほしいです。

    by M1UM1U
    • 2
  5. 評価:4.000 4.0

    ネタバレ レビューを表示する

    高い能力を持ちながら、野心なく、ひっそりと生きてきたヒーロー。ヒロインと出会い、彼女を守るために権力を得ることを決意します。父王や兄王子たちを片付け自分が王になったのも、賢王と国民に慕われるまでに善政を敷くのも、すべては世界を彼女に優しいものにするため。
    ヒーローが狂王と呼ばれる理由が自分にあると知ったヒロインは、何も望まないと言いながら言葉の端で態度で気持ちを伝えていたことを自覚し自己嫌悪に陥りますが、心許せる侍女の言葉に救われ、ヒーローの側で生きていくことを決めます。
    まぁ、ヒロインを虐げてきたせいで滅ぼされた祖国は、当時既に崩壊寸前で、国民は自治領になった今の生活を歓迎しているくらいですし、ヒロイン自身はあまり表に出ない性格で政治的発言もないようですから、ヒーローの狂王フラグを回避しつつ繁栄していくのは、さほど難しいことではないでしょう。

    • 0

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