5.0
苛烈すぎる執着と愛憎
手のつけようがないほど拗らせまくった二人の物語。
愛するが故に執着し、嫌われていると思っていても決して手離せず。主従をもってでも雁字搦めに束縛して常に身近においておきたい。
物語は基本的に尚子目線の進行にもかかわらず、男のエゴ、葛藤、欲望を推し量ることのできる、何とも絶妙な構成になっています。
そして、中盤からは一転、極めて肉感的で情感溢れるシーンばかり。色彩やかに、激しい音が聴こえるかと思うほど。
ずっと中に入っていたい。
といったようなことを切なげに熱のこもった目で言う美男子。タガが外れ、甘々のメロメロです。
個人的には、この作者さんの中で(と言ってもBLは読んでません。)、今のところ一番好きかな。
メリーバッドエンドではなく、一応というか、れっきとしたハッピーエンドです。
- 7