4.0
若頭がとにかくカッコイイ
現代モノのTL小説にしては、やはり極道の世界観からなのか内容は重めでした。人と人との繋がり、因縁やら決着において。この作者様の作品は初めてなのですが、個人的にヒロインの一人称が世界観にマッチしていないような気がしました。
物語に深くかかわる登場人物も多いので、一人称だとヒロインがいない場所での他キャラ同士のやりとりがどうしても簡易的な記述になってしまい拍子抜けしてしまう場面もありました。
ただ読みやすくまとめられているので、重いストーリーでもすんなりと浸れるのではないでしょうか。
あとはキャラクターがとても良かったです。
特に後半暴走気味なヒロインには焦燥させられますが、後々素直に反省していたりするので好感がもてます。ともすれば自分本位にも思えますがヒーローを一途に想ってだということがわかるのでかわいい。
なによりそんなヒロインのために尽力し包み込めてしまうような大人なヒーローがとても魅力的でした。
タイトルのケモノとはなんだったのかと言わんばかりの、ただただお嬢を甘やかしている若頭さんはとても理性的やないか!と(笑)
Hシーンは少なめ。しかし大人の男の人の魅力が堪能できると思います。
買って良かったと思えた作品でした。
- 2